【Q&A】体外受精前のホルモン検査で連続キャンセル~高橋敬一先生【医師監修】

ふーこさん(41歳)

体外受精前のホルモン検査でキャンセルが4回続いており、今後の治療方針が不安です。
1〜3回目の治療はルトラール・プレマリン(1日3回)服用→エストラーナテープ→ホルモン検査という流れで、1回目はホルモン検査日に生理が来てキャンセル、2、3回目はP4の数値が1.1と1.4でキャンセルになりました。子宮内膜の厚さ、E2の数値は問題ありません。
同じ結果でキャンセルになりたくないと、先生に相談したところ、「4回目はロング法を試してみよう」とのことで、ルトラール・プレマリン服用→ブセレリン1日3回→エストラーナテープ、という流れで行いましたが、結果的にP4が2.5、内膜は6mmという、前回を下回る残念な結果でまたキャンセルになりました。
次回の診察まで、ルトラールプレマリンを9日服用した後、計画しなおすとの事でしたが、ブセレリンは続けると言われました。今までの方法よりも今回結果が悪くなったので、ロング法は合わないのではないかと思っています。P4を抑える薬を使うと、子宮内膜が厚くならない事があると聞きました。今まで子宮内膜でひっかかった事がないので、子宮内膜に影響せずにP4の数値を抑える治療法はありませんか?
ロング法を行うと決めた時に「保険診療内ではこれが限界で他の手は無い」と言われました。
実費になっても良いので良い方法があれば教えて頂きたいです。今後どうしていけば良いのか、何かアドバイスをお願いします。

高橋敬一先生にお伺いしました。

【医師監修】高橋ウイメンズクリニック 高橋 敬一 先生
金沢大学医学部卒業。国立病院医療センター(現・国立国際医療研究センター)、虎の門病院を経て米国ワシントン大学に留学。1996年虎の門病院に復帰した後、1999年千葉市に不妊治療専門『高橋ウイメンズクリニック』を開院。2014年ベストドクター認定(ベストドクターズ社)。2022年10月に開院から累計で妊娠2万例を達成する。
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体外受精前のホルモン検査でキャンセル、とのことですね。内容を見ると、ホルモン補充周期での凍結胚移植のことでよろしいでしょうか。一般的には、まずは卵胞ホルモン(プレマリン・エストラーナテープ)のみを使用して、子宮内膜を厚くします。
最初にルトラールとプレマリンを使用すると、その後にエストラーナテープのみを使用してるならば、出血が来る可能性があります。ブセレリンを1週間以上使用すると、卵胞発育が抑制されて、排卵をしないので、黄体ホルモンができにくくなります。使用開始して1週間以内ならばP4が上昇することはあり得ます。
したがって、ブセレリンを1週間以上継続して使用しつつ、内膜を厚くする方が良いでしょう。
P4を抑える薬と子宮内膜の厚さは直接は関係ありませんよ。実際には担当医との十分な相談が必要ですが、まずは黄体ホルモン単独ではじめてみては如何でしょうか。
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