【Q&A】ホルモン補充周期の胚移植後の大量出血について~山下正紀先生【医師監修】

秋吉さん(37歳)

32歳から不妊治療を始めました。
卵管水腫による両側卵管切除を行い、顕微授精での不妊治療を続けています。2022年に第一子を出産し、現在第二子妊活中です。
8月1日に11回目となるホルモン補充周期による凍結胚盤胞移植(5AA)を行いました。
2019年にERA検査を実施しており、移植まではルトラールとルティナスを使用していましたが、ルティナスの流通がストップしたため移植後はルテウムに変更になるとのことでした。
ルテウム自体使うのは初めてでしたが、移植の翌日からピンクのおりものが出るくらいの出血。出血はだんだんと増えて、色も鮮血になり、移植後5日目に䛿生理二日目程度はかなりの出血になりました。
6日目も出血量が多いままだったので通っている病院で見てもらったところ内膜が16mmほどあり、「厚いままなので薬は効いている。生理による出血ではない」と言われました。
血液検査を希望したのですが、してもらえずで、着床したのかわかりません。
原因を聞いても、薬とのフィット感というぼんやりした答えでした。
7日目の今も出血が変わらず続いているのですが、薬を続ける必要はあるのでしょうか。
生理ではないためいつまでも出血量は減らず、こんな出血量で妊娠できている気もしません。
貧血もでてきているので妊娠していないなら薬をやめて生理を起こしたいです。
元々判定日が14日後と遅いのですが、どこのクリニックでもこんな症状だと様子見になるのでしょうか。
そして、出血の原因は可能性は何があるのでしょうか。
黄体ホルモンを入れている限り大量出血はしないものだと思っていたので、初めてのことに驚いています。
これまで使っていたルティナスだったら出血せず、妊娠に至っていたのかと考えるとさすがに悔しいです。
次回からは移植での注意点などもあればお伺いしたいです。

山下先生にお聞きしました。

【医師監修】山下レディースクリニック山下正紀先生 1980年、奈良県立医科大学を卒業後、京都大学産婦人科に入局。舞鶴市民病院産婦人科の医長として同院の生殖医療を確立後、神戸中央市民病院で産婦人科医長、体外受精チーフとして数多くの患者さんの治療にあたる。1997年、神戸三宮に山下レディースクリニックを開設。一般不妊治療から高度生殖医療にわたる初診から妊娠成立までを一人で担当し、妊娠したカップルは10000組を超える。キッズルームを併設し、2人目不妊にも対応している。

※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください

実際に診察しておりませんので確かなことは言えませんが、状況から考えてルテウムによる子宮膣部からの出血ではないかと思います。

子宮内膜からの出血ではなく、着床への影響は直接ないと考えます。

胚盤胞移植7日目であれば着床しておれば市販の妊娠検査薬で陽性になると思います。

また少なくとも血中のhCGは上昇しておりますので早めにチェックしてみられたらと思います。

もし次回チャレンジすることになればルテウムは避けた方がよろしいでしょう。

担当の先生とよく相談してください。

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