【Q&A】処方される薬について~浅田先生【医師監修】

ゆずさん (46歳)
移植周期に入っていますがいま レルミナという薬を飲んでいます。移植にむけて卵胞が育たないようにと言われていますが今後卵ができなくなるのは避けたいです。先生に相談してもどうせ高齢だから卵胞はできなくなるという言われ方で結局処方が適切でなくてもこちらの年齢のせいにして終わらせようとしてるようで不快に感じました。妊娠したいと思っていますし可能性についても理解していますがわずかな可能性も潰されていくようで耐えられません。レルミナという薬を今飲んでいて大丈夫なのでしょうか。

浅田先生に聞いてきました

【医師監修】浅田レディースクリニック 浅田義正 先生
名古屋大学医学部卒業。1993 年、米国初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精を研究。帰国後、日本初の精巣精子を用いた顕微授精による妊娠例を報告。現在、愛知県の名古屋駅前、勝川、東京・品川にクリニックを開院。著書に『不妊治療を考えたら読む本』(講談社)など多数。

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移植周期に入りレルミナという薬を飲んでいるのが心配とのご相談です。

レルミナは経口のGnRHアンタゴニストの薬です。

アンタゴニストの効果が強く、子宮内膜症子宮筋腫には有効と思います。
不妊治療でこの薬を応用しようとして、私もいろいろ試しましたが、不妊治療ではアンタゴニストが効きすぎてFSH・LHを抑えすぎてしまい、有効に使えませんでした。

移植周期では卵胞がよく育つと、それが黄体ホルモンを作って妊娠率を下げることもあるので、あまり好ましくありません。

そのためレルミナを使用したと考えられますが、私個人としてはレルミナでなくてもよいのではないかと思います。
強力すぎるため、今後の卵胞の発育にも影響を与える可能性があります。
卵胞は排卵までに半年かけて育ちますが、その後半の3ヶ月がホルモン依存といってホルモンの影響を受けます。
ですから一次的にせよ強力にFSH・LHを下げすぎてしまうと翌月、翌々月の卵胞発育に影響があるかもしれず、私は不妊治療にレルミナをほとんど使っていません。
効き目が強く、不妊治療のホルモンを調整するには不向きであるというのが現在の私の結論です。

 

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