不育症の疑いを乗り越え 2 児のママに

3回の流産、不育症の疑いを乗り越え 2 児のママに 。

特に体に問題がない不妊治療との闘い。

「情報に振り回されない」「考え過ぎない」 とにかく前へ進むのみ、でした。

ネットのあふれる情報や、根拠のない噂……。

長い不妊治療の間にはいろいろな情報に振り回されがち。

すずさんは「信頼できる人」「前向きな情報」だけを頼りに2 人のお子さんを授かることができました。

仕事も生活も充実。 だけど子どもができない…

2歳の可愛い女の子と「こ んにちは!」とさわやかに迎 えてくれたすずさん。

7 年に も及ぶ治療を乗り越えたとは 思えないほど若々しい 2 児の ママです。

同じ職場のご主人と結婚し たのはすずさん 29 歳、ご主人27 歳の時。

仕事も充実し、ま だ 20 代だったため「子どもは ゆっくり、少し遊んでから…」 と軽く考えていました。

結婚から 1 年が経ち「そろそろ考えようかな」となんと なく考えながらもさらに 1 年 が経過。

「よく 2 年を過ぎた ら“不妊”を疑ってもいいっ ていうじゃないですか。

でも、 不妊治療なんてまったく他人 ごとで何の知識もなくて。

た だ、たまたま近所に産婦人科 があったので気軽な気持ちで 行ってみたんです」。

不妊治療専門のクリニック ではなかったので、そこでは タイミング法を試すだけでさ らに数カ月が経過。

すずさん の気持ちは少し焦りはじめ ます。

「通える範囲の 2 つの不妊治療専門クリニックで 迷ったのですが『とくおかレ ディースクリニック』のホー ムページを見て、とても温か さを感じて、思い切って行こ うと決めました」。

すずさん が 32 歳になる直前のことでし た。

そこから長い闘いが続く とは、まるで疑いもせずに…。

繰り返す流産、不妊症の 疑い…。どうして?

とくおかレディースクリ ニックを初めて訪れたのは、 土曜日に開催される「不妊治療勉強会」でした。

「自分 より若い方もいて、先生の説 明もとても良かったので決心 がつきました」。

その後、初 めてひと通りの検査を受けま したが、特に異常はありませ んでした。

「その時も通えば 赤ちゃんってすぐにできるも のだと気軽に考えていたんで すよね」とすずさん。

人工授 精を数回試みますが、すべて 結果は陰性。先生にステップ アップをすすめられます。

「私が体外受精をスタートす るなんて…としばらくショッ クでソファに座りこんでしま いました。

費用のこと、治療 にとられる時間、仕事との両 立…いろんなことが頭を巡り ましたが、スタッフの方も優 しく、主人も体外受精を前向 きに考えてくれたので、チャ レンジしてみようと思ったん です」。

ステップアップするにあた り、仕事を休む日があることなどは、事前に直属の上司と 後輩に話しておきました。

そ して、初めての採卵。

20 個採 卵したなかで、グレードの良 い 3 つの卵子を移植すること になりました。

初めての移植、 そして判定日。

「実はこの時も まだ楽観的で。ここまですれ ば妊娠できるだろうって思っ ていました」。

採尿、採血を し 1 時間待機。培養士さんの 『残念な結果となりましたが …』の言葉に気が遠くなった といいます。

さらに 2 回目の 移植も陰性。

そして、 3 回目 の移植…ついに待ちに待った 妊娠反応が!

このまま順調 にいくことを願っていたすず さんでしたが、ある週末トイ レで突然出血してしまいます。

「血が全く止まらなくて、血の 気が引く思いでした。

すぐに 先生に電話をして診察しても らったら『心拍が確認できな い…残念でした』と言われて …。

内診台で処置をしている間、涙がとめどなく流れて止 まりませんでした」。

そんなす ずさんといっしょに泣いて励 ましてくれたのがクリニック の不妊カウンセラーさんでし た。

「このクリニック、なんて 温かいんだろうって、救われ る想いでした」。

信じられる前向きな ことだけを見つめて…

その後、事務長先生に誘わ れて、クリニック主催の「茶 話会」に参加したすずさん。

そこで出会ったのは、自分と 同じように妊娠を望み、目標 に向けて頑張っている女性た ち。

「お互いの悩みを語り合い、 『頑張ろうね』と励まし合いま した。

今思えば、私が治療を 乗り越えられたのはこの茶話 会に参加したことなのかもし れません」。

2 回目の採卵でも同じく 3 個の卵子を選びグレードの良い順に移植。

1 回目の移植で また、妊娠の判定が出ました が、再びある週末、腹痛に。

「ク リニックが休診だったのです が、痛みに耐えられず大きな 病院に行くと、『心拍が確認 できません』と…。

あまりに 機械的な冷たい医師の言葉と 淡々と進む処置に心底悲しく なりました」。

その後、とく おかレディースクリニックに 報告に行くと、先生から「絶 対大丈夫だから。頑張りま しょう」という心強い言葉が。

クリニックの温かさが身に染 みたといいます。

何とか気持ちをリフレッ シュしてさらに採卵。

その後 待ち受けていたのは、なんと3 回目の流産…。

もしかして 『不育症』では…?  という疑 いで別の病院で検査。

しかし ながら、不育症とは診断され ませんでした。

最初の治療から数年が経過 し、すずさんは体に問題がな いのに妊娠できないのはどう して? とひたすらネットを 検索したり、良くない症例を 見てしまったり…と気持ちも 後ろ向きに。

そんな時出会っ た、事務長先生の「Espo ir」という著書とブログ。

「事 務長先生のブログは気持ちが 前向きになるようなお話ばか りで。ここから余計な情報は 自分のなかで切り捨て、事務 長先生の本とブログだけを見 ていこうと決めたんです」。

ようやくクリニックを 卒業する日が…

再チャレンジに向けて前へ 進んだすずさん。

4 回目の採 卵の胚盤胞を移植…そしてま た妊娠の判定結果。

「このこ ろは妊娠しても不安がつきま とうばかりだったのですが …。

なんとか 3 カ月過ぎクリ ニックを卒業する日がきたん です!」。

気丈なすずさんは、 治療のこともご両親に話さ ず、妊娠が確定してはじめて ご両親に話したのだとか。

途 中切迫流産で自宅安静の時期 もありましたが、2011年12 月、すずさんはついに男の 子のママになりました。

そして 1 年 4 カ月後、 2 人 目のチャレンジで再びクリ ニックへ。

保存していた凍結 胚で移植をするも陰性。

さら に採卵をして「もう、一人授 かったしこれで諦めよう、っ て思った時に妊娠!  先生に は『粘り勝ちだね』って言わ れました(笑)」。

こうしてす ずさんは 2 児のママになるこ とができました。


お子さん 2 人で 7 年に及ぶ 治療期間を振り返り「とにか く気持ちの温かい先生と病院 に恵まれたことがモチベー ションにつながりました。

子 育ては治療期間以上に大変な こともありますが、しばらく はこの時間を楽しみたいと 思っています」。

>全記事、不妊治療専門医による医師監修

全記事、不妊治療専門医による医師監修

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