IVF大阪クリニックの福田愛作先生に教えていただきました。

IVF 大阪クリニック●福田 愛作 先生 関西医科大学卒業、京都大学医学部婦人科学産科学教室入局。市立舞鶴市民病院産婦人科医長、京都南逓信病院産婦人科医長、1998 年 より IVF 大阪クリニック副院長、2003 年より院長に就任。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

あやさん(33歳)

1回目の移植は、ふりかけの胚盤胞4BBを戻しましたが、染色体異常で着床もしていませんでした。
今回2回目の移植では、顕微授精の胚盤胞4BC(AHAあり)を戻し、判定日(BT13)にhcgが19.4しかありませんでした。
この数値でも妊娠継続の可能性はありますか?
原因や改善点、してみた方がいい検査などあれば教えていただきたいです。

1回目の症例については「染色体異常だったのではないか」という推測だと思います。染色体検査をして異常胚であれば移植しませんから。ただ、可能性として、グレードも良かったから、染色体異常なので着床しなかったのではないか、ということだと思います。そういう解釈でいいと思います。

2回目が化学流産(HCGが少しだけ上昇するも、胎嚢が見えるまでにならなかった)に終わると思います。胚盤胞移植後13日目でHCGがこの値では、絶対とは言いませんが妊娠継続は難しいと思います。

今回については初期流産と考えるより、この場合も(1回目と同様)、胚の染色体異常があったため胚発育の初期の段階までしか発育しなかった、と考える方が妥当だと思います。

子宮内膜の状態や、子宮自体の形(形態)も分かりません。

しかし、生化学妊娠まで来ていますので、妊娠出産の可能性は十分にあります。

着床の検査(着床の窓の検査、子宮内フローラ、慢性子宮内膜炎など)や胚の着床前検査(PGT-A)などはいろいろあります。

しかし、せっかく体外受精が保険適用になったのですから、先ずは信頼できるクリニック(現在のクリニックでも問題ありません)で、あと2~3回ぐらい胚移植を受けられ、それから着床や胚の検査に進まれればいかがでしょうか。

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