山口先生にお聞きしました。
山口 剛史 先生 Q.奈良県立医科大学卒業。2007年京都府立医科大学大学院医学研究科 統合医科学専攻、同博士課程修了。公立南丹病院、京都府立与謝の 海病院産婦人科医長などを経て、2010年より醍醐渡辺クリニック勤務。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
まめさん(38歳)
体外受精1回、顕微授精4回、胚移植5回してきましたが、一度も着床したことがありません。
2年半前に検査したAMHは0.9と年齢よりも低い数字です。
毎回ショート法で取れる卵も5個前後で、胚盤胞になったのも一度しかありません。
子宮鏡検査やフローラ検査などしましたが、問題ありませんでした。
着床しないのは胚が良くないから、と言われましたが、どうすれば着床できるような胚を作ることができますか?
内膜の厚みもそこまで厚くならないのですが、それも関係ありますか?
あと、夫の喫煙も関係ありますか?
夫の精子の運動率は悪くないのですが、ネットで調べると「運動率に関係なく、喫煙によって精子のDNAが損傷している」とありました。
今年39歳になるので、なんとか着床させて妊娠、出産したいと思っています。
今後の治療についてや生活についてもアドバイスをお願いします。
2年半前に検査したAMHは0.9と年齢よりも低い数字です。
毎回ショート法で取れる卵も5個前後で、胚盤胞になったのも一度しかありません。
子宮鏡検査やフローラ検査などしましたが、問題ありませんでした。
着床しないのは胚が良くないから、と言われましたが、どうすれば着床できるような胚を作ることができますか?
内膜の厚みもそこまで厚くならないのですが、それも関係ありますか?
あと、夫の喫煙も関係ありますか?
夫の精子の運動率は悪くないのですが、ネットで調べると「運動率に関係なく、喫煙によって精子のDNAが損傷している」とありました。
今年39歳になるので、なんとか着床させて妊娠、出産したいと思っています。
今後の治療についてや生活についてもアドバイスをお願いします。
治療期間が長くなり成果が出ないと疲労してきますね。
AMHが低いので採卵個数がなかなか確保できないと胚盤胞に到達 する胚を得にくいと思います。
いままで胚移植5回、体外受精一回、 顕微授精4回されてますから、胚盤胞移植は一回、 分割期胚移植を4回されているのだと推察します。
「着床しないのは胚が良くないから、、、」 という評価も一理ありますが胚盤胞に到達するか確認する前に移植 されているのならなんとも言えないと思います。
着床できるような胚を作る方法の答えはありませんが、 出来る限り採卵で得られる成熟卵の個数を増やして胚盤胞になるま で見届けてから移植するしかないと思います。
採卵の方法にBestな方法はありません。 Short法ほど採卵個数は得られないかも知れませんが低刺激法 で毎月卵巣刺激をしてみてはいかがでしょうか?
内膜の厚みは7mm程度あるのでしょうか?
胚移植の時期がずれていないかERA(子宮内膜受容能検査) をおこなってみることもお奨めです。
喫煙はやめたほうが良いと思います。
喫煙男性の妊娠率は体外受精であれ顕微授精であれ低下すると言わ れています。 活性酸素などにより精子DNAの断片化やミトコンドリアへの影響 など、 一般的な精液検査では評価できない精子機能への影響が考えられる と言われています。精子のDNA損傷のメカニズムは不明ですが、 酸化ストレスの増加とDNA複製エラーを介した2つのメカニズム が関与しているといわれています。
着床しているかどうかに関してですが、着床の課程とは、 胚が内膜表面に接着して子宮内膜上皮の基底膜を分解しながら貫通 し、子宮内膜間質内に浸潤する過程をいいますから、 子宮内膜表面での事象を確認するのは難しいです。
着床不全の診断は容易ではありません。 混合リンパ球試験やTh1/Th2活性を検査されていますが、 担当の先生の意見はどうだったのでしょうか?
生活についてのアドバイスは難しいですが、 身長と体重をみると少し痩せられているようですので、 規則正しい生活と食事を少し多めに摂取されても良いかもしれませ ん。
御主人さまには禁煙して貰い野菜を多く摂取し、 身体をアルカリへ傾けてもらいましょう。