福田先生に聞いてみました。

福田ウイメンズクリニック 福田 勝 先生 順天堂大学医学部・同大学院修了。米国カリフォルニア大学産婦人科学教室留学後、順天堂大学医学部産婦人科学教室講師を経て、1993 年福田ウイメンズクリニック開院。2018 年10 月に、より最寄り駅に近く、広々とした場所にクリニックを移転しました。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
 みかんさん (36歳)  
4年前から乳がんの治療をしています。
抗がん剤、手術、放射線治療、ホルモン治療2年経ったところで一度休薬し、不妊治療に移行しています。
抗がん剤をはじめる前に、初期胚を一つだけ凍結してありました。
その受精卵を年明けに移植しましたが、結果は陰性。また採卵からスタートすることになりました。
昨年の子宮内膜ポリープ切除術、ERA,EMMA,ALICE検査、その間に採卵もしましたが一つも凍結できず、あっという間に一年が経ちました。
乳がんの治療の影響でAMHは0.49。FSHの値は20以上と高くなってきています。
その焦りから陰性の結果が出てからすぐ漢方とPQQ サプリを飲みはじめました。
2月の採卵は3つ取れたうちの一つを胚盤胞で凍結。3月の採卵は採卵当日に排卵していることがわかり、採卵出来ませんでした。
4月の採卵は3つ取れたうち、3つとも胚盤胞で凍結出来ました。
卵の数は取れないと覚悟していたのですが、漢方とサプリでこんなに結果が出るとは思いもよりませんでした。
次の周期で移植に向かいましたが、また早く排卵してしまい、タイミングを逃しました。
次こそはと思っていますが、排卵が早くなったり遅かったり、周期のみだれも出てきているのも気がかりです。
胚盤胞のグレードも5日目の5BB、5BC。6日目の5BC、4BCと、あまり良くありませんが、可能性はあるのでしょうか?
良い方向に向かってると信じたいので、漢方とサプリは飲み続けたいのですが、PQQサプリは移植まで、もしくは移植後も飲んでいて大丈夫なのでしょうか?
また移植に向けてビタミンDや葉酸サプリも飲みはじめたいのですが、飲みすぎでしょうか?
また、乳がんのホルモン治療の影響で更年期障害のほてりがずっとあります。
漢方を飲みはじめてからは、楽になりましたが、完全に症状が改善されたわけではありません。
このような状態で妊娠は可能でしょうか?
ホルモン治療の休薬期間も定められており、残り一年しかありません。

妊娠は可能と思います。
残り1年とのことですのでできることを試みたらよいと思います。
自然周期での移植を試みる場合は排卵の予測、LHホルモンを見つけることが必要です。
排卵が乱れているのでしたら早めに予測したらよいと思います。
胚盤胞の質は5BBはよしとしますがBCは悪いと思います。
その場合2個移植も検討してもよいと思います。
サプリについては近年、採卵数や卵の質がよくない方に強い抗酸化作用を持つPQQ「ピロロキノリンキノン」が注目され、よい方向に変化したとの例も聞いています。
したがってPQQは採卵に対してと考えます。
移植に対しては質のよい胚の移植はもちろんですが、着床しやすい子宮環境に整えるにはラクトフェリンのサプリがよいと思います。
>全記事、不妊治療専門医による医師監修

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