2人目妊活を始めて1年半でも授からず。
通院したほうがいい?

福田ウイメンズクリニック 福田 勝 先生 順天堂大学医学部・同大学院修了。米国カリフォルニア大学産婦人科学教室留学後、順天堂大学医学部産婦人科学教室講師を経て、1993 年福田ウイメンズクリニック開院。2018 年10 月に、より最寄り駅に近く、広々とした場所にクリニックを移転しました。
ことりさん(31歳)1人目を自然妊娠で出産。2人目妊活を始めて1年半です。クリニックで検査した際、プロゲステロン値が9ng/ml と低めで黄体機能不全疑いに。また左の卵巣に3cm 子宮囊胞腫があり、そのせいか月経2日目が重いです。今、クリニックはお休みし、不妊鍼灸に1年ほど通院中。高温期が10 日未満でリセットすることも。これでも自然妊娠は望めますか。また産後体重が戻らないのも不妊の原因になりますか。ちなみに前の主治医からは人工授精より体外受精をすすめられていました。

ことりさんは月経2日目が重いとのことですが、左の子宮囊胞腫が原因でしょうか。また、囊胞腫が不妊の原因になるのでしょうか。

福田先生●子宮囊胞腫は、子宮内膜症性囊胞(チョコレート囊胞)ともよばれ、子宮内膜やそれに似た組織が卵巣で発育。月経のたびに卵巣内で出血が起こり、その血液が卵巣内に溜まってしまいます。このトラブルを抱えるおよそ90%の患者さんに生理痛がみられ、病状が進行すると生理痛も強くなっていきます。なので、ことりさんのひどい生理痛もチョコレート囊胞が原因でしょう。また、チョコレート囊胞の方の約半数が不妊症だといわれています。

プロゲステロン値が9ng/mlで黄体機能不全の疑いがあるといわれていますが、これが不妊の原因になりますか。

福田先生●黄体機能不全とは、排卵後にできる黄体という組織から妊娠するために必要なプロゲステロンエストロゲンというホルモンが十分に分泌されない状態です。一般的に黄体期(高温期)の長さが10日以下、途中で体温が下がる、低温期と高温期の温度差が0.3℃以下、血中のプロゲステロン値が10ng/ml以下の場合、黄体機能不全が疑われるので、ことりさんは、たぶん黄体機能不全だと思われます。ただ、黄体機能不全だけで不妊症や反復流産の原因になるかはわかっていません。

産後体重が戻りづらいことが2人目以降の妊娠、出産に影響しますか。

福田先生●チョコレート囊胞をはじめとした子宮内膜症や、黄体機能不全などのトラブルを抱える人に比較的多いのが、肥満です。つまり産後の体重が戻りづらいことと、黄体機能不全やチョコレート囊胞が関係している可能性があります。そのため体重コントロールをするように心がけてください。

福田先生なら今後、どのような治療を提案しますか。

福田先生●年齢も若く、お1人目が自然妊娠であることから、まずはタイミング法から始めるのがいいでしょう。ただ、左の卵巣からの排卵では、卵子のピックアップがうまくいかない可能性があります。そのため右側卵巣からの排卵を増やす目的で、排卵誘発剤の投与を検討します。その方法で妊娠にいたらない場合は、人工授精、体外受精へとステップアップしていくのがいいでしょう。
 治療を受ける上でとても大切なことは納得して受けることです。少しでも疑問や不安に思うことがあれば、主治医や病院のスタッフに聞いてみてくださいね。
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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。