ED…男性にとってつらいことであると同時に、出産を望むご夫婦としてもお困りの方は多いようです。
そうしているうちに、年月は過ぎていきます。
どう対応したらよいのでしょう?
寺井先生にお聞きしました。
れん さん(41歳)
妻41歳、夫47歳、こどもなしの夫婦です。
8年くらい前から悩み始めていましたが、夫がED気味だったこともあり、なかなかデリケートな問題で言い出せずに、自分だけ調べたりしていました。4、5年前に専門的な不妊治療をしようと決心しましたが、子宮頚がんの初期が見つかり、手術と経過観察で、半年ほどロスしました。
4年前に初めて本格的な不妊検査をして、夫婦とも血液検査では問題はなし。感染症もありませんでした。精液検査はしていません。
ただ、AMHが低いと指摘され、妊娠はかなり難しいと言われました。タイミング指導を受けたのですが、夫がEDでタイミングをとれませんでした。こちらから強く検査や薬を勧めることもできず、介護問題や仕事で問題が発生したこともあり、治療中断。昨年、状況が少し落ち着いたので、別の病院で検査。一縷の可能性にかけた、という感じです。
夫婦とも感染症、血液検査に問題はなし。私はプロラクチンが50で少し高め。夫は精液検査で、運動率、正常形態が少ないことが判明しました。
プロラクチンは胃薬をやめても下がらず、今年2月にカバサールを服用。4月頃、値が下がり服薬は中止になりました。その後、服薬は必要ないとのこと。夫は特に治療なし。運動率に関してはサプリを勧められましたが、高額だったので、似たようなサプリを飲んでいます。
今年に入り、4回人工授精でまったくかすりもせず。先日初めての顕微授精を行いました。卵巣刺激はクロミッドとHMG300。ブセレリンとボルタレンで排卵を止め、採卵をしました。育った卵子6個育ち、5個採卵。当日、自宅採取の精液を使い、顕微授精しました。受精数5個、分割止まり2個、凍結できなかった胚盤胞2個、凍結できた胚盤胞は結局1個でした。
一周期休んで凍結胚移植の予定でしたが、エストラーナの副作用か胸が苦しく痛くなり、また、コロナワクチン接種とも重なっていたため、副反応との見分けもつかず、一度中止。その後、介護や体調などが落ち着いた11月にエストラーナとルトラールを用いて移植を行いました。判定日のHCGは、7日目5.1、14日目26.6で、受精はしたようなのですが、化学流産に終わってしまいました。
卵管造影検査でも、特に問題は見つかっていません。その間、精液に白血球が混じり、炎症などの可能性もありましたが、夫自身の判断で泌尿器科もメンズ外来も行っていません。
年齢的に何をやっても確率が上がることはないのでしょうか?それとも、夫婦ともに、検査を追加したり、移植の方法を変えることで確率をあげることはできるのでしょうか?今のまま、ただ同じ治療を繰り返しても良い結果を得られる気がしません。