【Q&A】遺残卵胞について~大島先生

せっかく準備をしてきたのに、採卵を見送りに…

その原因が遺残卵胞だった場合、どう考えたらいいのでしょうか?

大島クリニックの大島隆史先生に詳しいお話を伺いました。

大島クリニック 大島 隆史 先生 自治医科大学卒業。1982 年、新潟大学医学部産科婦人科学教室入局。産婦人科医として3 年間研修後、県内の地域病院の1 人医長として4 年間勤務。1992年、新潟大学医学部において医学博士号を授与される。新潟県立がんセンター新潟病院、新潟県立中央病院勤務を経て、1999 年、大島クリニックを開設、院長に就任。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
おやまさん(38歳)遺残卵胞ができないようにするにはどうしたらいいですか。
ロング法では過去に何度も採卵しています。
毎回採卵する生理周期の前の周期の高温期から点鼻を1日3回します。
今回、いざ採卵に向けてHMG注射を始める段階で遺残卵胞があることがわかり、採卵が見送りになりました。
スプレキュアを使うと、2ヶ月ほど期間を開けないと、生理周期や体温が戻りません。
再度2ヶ月待って、また遺残卵胞があると言われることが怖いです。
どうしたら遺残卵胞ができないのでしょうか。もしくは、点鼻薬を始める前にわからないのでしょうか。
採卵方法を変えたいと主治医に打診をしましたが、この方法があっていると変えてもらえませんでした。
また、生理周期や体温が戻らないままスプレキュアをまた使用しても問題䛿ないのでしょうか。

遺残卵胞は、点鼻を使用するときに未排卵の卵胞が点鼻の刺激で大きくなったのではないでしょうか。通常は、排卵後黄体ホルモンで脳の刺激を止め、点鼻での刺激を打ち消すプラスマイナスゼロにするのですが、未排卵だと黄体ホルモンで分泌が悪いのでしょう。

対策は、生理が来たらピルを内服し、10日くらいしたら遺残卵胞が無いことを確認したら、内服終了後2日目か3日目からHMGを開始したらどうでしょう。この場合は、アンタゴニスト法かデュファストン法になりますが。今どきロング法は、珍しいですね。

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