自然の力を味方に ―巡りとタンポポ―

道端でよく見かけるタンポポ。昔から欧米や中国では、むくみ改善や母乳の分泌促進などに効果があるとして食されてきた薬草です。

医学博士 邵輝(しょうき)先生 予防医学に焦点をあて、東洋医学の可能性を追求する。鍼灸、漢方、ウイルス免疫学、遺伝子学、薬膳など、活動範囲は多岐にわたる。

タンポポは食用になる身近な野草

春になるとあちこちで見かける、黄色い花がかわいいタンポポ。雑草のイメージが強いですが、実は花、葉、茎、根まですべて食することができ、優れた栄養価がある植物です。

タンポポは、「蒲公英」という名前で、漢方薬としても使用されてきました。蒲公英はキク科タンポポ属の全草を乾燥したもので、「利尿作用により老廃物を排出し、むくみを改善する」「胆汁分泌を促進し、肝代謝を助ける」「腸の消化作用を促進し、便通を良くする」など、体の巡りを良くする効果が期待できます。また、感染症や消化器症状などのさまざまな症状・疾患に良いとされています。さらに、蒲公英は「母乳の出を良くする」といわれ、妊娠中や産後の女性からも人気があります。

全草に栄養が豊富に含まれている

日本ではタンポポは食用としてはあまり浸透していませんが、欧米でも昔から栄養豊富なハーブとして食されてきました。

タンポポには在来種と外来種の2種類があり、花の下にある総そうほ苞うと呼ばれる部分が反りかえって下を向いているのは外来種、上に向かっているのが在来種です。どちらも食用にできますが、特に外来種は苦みが強く、苦手と思う人も多いかもしれません。生食は特に苦みを感じやすく、下茹でして天ぷらやお浸しにすると少食べやすくなります。

タンポポの花、葉、根にはそれぞれ違った成分が含まれています。花にはルテインが含まれ、紫外線から目を守る効果が、葉にはビタミン類や利尿作用の高いカリウムが豊富に含まれます。根の部分も栄養価が高く、焙煎してタンポポコーヒーとしてもよく飲まれています。しかし、根には体を冷やす成分が含まれているので、妊活中の人は根が使われている食品の摂取は控えたほうがいいでしょう。

ノンカフェインなのでお茶で飲むのもおすすめ

手軽にタンポポの有効成分を取り入れるには、お茶にして飲むのもおすすめ。カフェインが含まれていないので、妊活中、妊娠中の人も安心して飲むことができます。ちなみに、タンポポ茶とタンポポコーヒーは、名称は違っても同じ飲み物です。乾燥や焙煎の方法、ブレンドされるものによって味が変わるので、異なる名称で呼ばれているようです。

お茶として飲んでも、タンポポの豊富なビタミン・ミネラル・鉄分は摂取することができます。タンポポだけでなく、ほかの種類のものがブレンドされたお茶もあるので、目的や好みに合わせて選ぶといいでしょう。また、形状もティーバッグや粉末、そのまま飲めるレトルトパウチのものなど、さまざまです。自分に合ったものを選んで毎日の習慣にしましょう。

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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。