「アスタキサンチン」に注目

活性酸素を除去する成分のカロテノイド。

その一種として注目されているのが 天然の赤い色素「アスタキサンチン」です。

その効果や期待についてお聞きしました。

強い抗酸化作用のある 天然カロテノイドの一種

紫外線が肌のシミやシワの原因になるの はご存知でしょう。

これは、紫外線の影響 で生じる活性酸素が、遺伝子や細胞膜にダ メージを与えるから。

この活性酸素を消去 する働きがあるのがトマトのリコペンや、 人参やシソなどのβ カロテンといった「カ ロテノイド」です。

「アスタキサンチン」 はカロテノイドの一種で、サケやエビ、カ ニに多く含まれている赤い天然色素。藻類 が作り出したカロテノイドをエビ、カニが アスタキサンチンにして、サケはエビ、カ ニを食べることでアスタキサンチンを体内 に取り込みます。

また、ヘマトコッカスという藻は強い光 に当たるとアスタキサンチンを作って赤く なります。

この藻から成分を抽出したもの がサプリメントとして売られています。

つ まり、アスタキサンチンは「植物由来の天 然色素カロテノイド」というわけです。

その抗酸化力はとても大きく、シミやシ ワなどの原因になる一重項酸素を消去する 力はリコペンの 1.6 倍、β カロテンの 4.9 倍。

さまざまなサプリメントや化粧品に使われ ているコエンザイムQ 10 の 800 倍です。紫 外線だけでなく、喫煙などによる酸化スト レス、精神的ストレス、良くない生活習慣 など、活性酸素が多く発生する環境で暮らす私たちの強い味方といえます。

幅広い分野での臨床研究でさまざまな作用が報告

肌アンチエイジングの有効成分として 注目されるアスタキサンチンですが、大 学や医療機関で基礎研究や臨床研究が行 われ、抗酸化作用のほか、抗炎症作用、 血流改善作用などが報告されています。

例えば、眼精疲労や筋肉疲労、糖尿病、 虚血性脳卒中、胃潰瘍、皮膚炎など、幅 広い分野への効果が期待できるのです。

今後はより広い分野での臨床研究が進む ことで、病気の治療にも使えるようにな るのではと注目されています。

アスタキサンチンのサプリメントを 昨年の秋から自ら服用している神谷レ ディースクリニックの院長・神谷先生と 副院長の森若先生も、その効果を実感し ているとか。

「当クリニックの外来で診療にあたって いる抗加齢医学の専門医のすすめで、ア スタキサンチンのサプリを扱うようにな りました。

私はもちろん、スタッフにも 試してもらっています。飲み始めて2週 間で感じたのが疲労回復効果です。

朝の 目覚めがとてもいい。

効果がはっきり感 じられ、元気に働けるので、 30 代以上の スタッフはリピーターになって続けてい ます」(神谷先生)

「学会や論文でも数多くの効果が報告さ れているので、患者さんにもおすすめし ています。

自然のものから抽出した成分 ということもあり、副作用がほとんどみ られないのもいいですね。

私も飲み始め てから疲労回復や眼精疲労への効果を実 感しています」(森若先生)

 

 

卵子の質向上や 男性不妊への効果も期待

不妊治療では、アスタキサンチンはど のような患者さんにおすすめですか?

「卵子の老化は、ミトコンドリアの機能 低下や活性酸素によるDNAの損傷など から起こると言われています。

アスタキ サンチンで活性酸素を制御することで、 卵子や胚の質の向上が期待できます。

ま た、赤血球の変形能を向上させる力もあ ります。

つまり赤血球を覆う膜がやわら かくなり、細い血管のすみずみまで血液 がめぐるのです。

血流がよくなることで、 卵子や胚の質向上や子宮内膜を厚くする 効果が期待できます。

当クリニックで は、良質な卵子ができない方や分割不良卵子の質向上や 男性不妊への効果も期待の方、また、凍結胚移植で子宮内膜を厚 くする必要のある方などにすすめていま す」(神谷先生)

また、最近は共働きで疲れている患者 さんが多いので、アスタキサンチンの疲 労回復効果で体調を整えることも大切だ とか。

「実は、アスタキサンチンは精液の増加・ 質向上に関しての特許がとられている成 分。

精子無力症や乏精子症の男性不妊の 患者さんにもいいと考えています」(森 若先生)

今後、アスタキサンチンの不妊治療へ の効果が実証されるのが楽しみです。

 

神谷 博文 先生 札幌医科大学卒業。同大学産婦人 科学講座、第一病理学講座に入局 後、10年間斗南病院で産婦人科 長。1998年、神谷レディースクリニッ クを開業。2013年1月に移転。電 子カルテの導入や施設・設備の充実 などを図る。
森若 治先生 佐賀医科大学卒業。札幌医科大学産科婦人科学講座入局。斗南病院産 婦人科医長を経て、1999年1月より神谷レディースクリニック副院長。日本 生殖医学会認定生殖医療専門医、日本遺伝カウンセリング学会認定臨床 遺伝専門医。
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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。