ソフィア®を服用し採卵。 移植待ちなのですが 内膜が厚くなりません

福田 勝 先生 順天堂大学医学部・同大学院修了。米国カリフォルニア大学産婦人科学 教室留学後、順天堂大学医学部産婦人科学教室講師を経て、1993年福 田ウイメンズクリニック開院。先生の高いモチベーションは、仕事と家庭と遊 び、3つのバランスをうまくとることで維持されているそう。家庭では愛犬の存 在がとても大きく「癒しというより家族の一員、いて当然という感覚。子どもも 独立して夫婦二人なので、子どもみたいなものですね(笑)」。
ひよこさん(41歳)からの相談 Q.35歳から治療を開始。当初は、子宮、卵巣、卵管に異常はないが、黄体機能がギリ ギリの値とのことでした。AMHは不明です。タイミング治療を経て、36、38歳の 時に体外受精顕微授精を行い、胚盤胞を移植しましたが、ともに化学流産でした。 38歳の時は子宮内膜が6㎜でした。 この半年間、空胞が続き、1年ぶりに凍結胚盤胞が1個できました。今はソフィア®を服 用して採卵を続け、子宮内膜の状態を確認しながら移植の予定です。やっとできた 盤胞なのでこれにかけたいのですが、内膜が5~6㎜を行ったり来たりの状態です。 3カ月前からは漢方も服用。今までもウォーキングやヨガをしたりしましたが、妊娠には 至らず、最近は何も手につきません。子宮内膜を厚くする方法はないのでしょうか。

ソフィアについて

ソフィア ® を服用しながら採卵を続け、移植の時期をうかがっているとのことです。
福田先生 ソフィア ® というのは、中用量ピルです。
通常、不妊治療院では無月経の人に対して、検査をするにしても治療をスタートするにしても、人工的に一度生理を起こしたいという時に中用量ピルを使います。
これを何日間か毎日飲み続け、飲み終わると2~3日で出血します。人工的な月経ですね。
一度リセットして、新たな治療を始めるためにソフィア ® を使うので、もしひよこさんが無月経や排卵障害で、ソフィア ® で月経を一度起こし、3日目から低刺激法を行いましょうとか、HMG製剤の高刺激注射をしましょうということならわかります。
また、採卵周期前に卵巣調節としてカウフマン療法や低用量ピルを用いることもあります。
また、凍結胚盤胞の移植を考えるというこ とであれば、子宮内膜をつくっていかなくてはなりません。
ソフィア ® はエストロゲンプロゲステロンの混合製剤なので、内膜をつくれないこともないのですが、ひよこさんの場合、内膜が薄いのですから、もっとしっかりした内膜のつくり方を考えていただいたらよいと思います。

採卵方法、移植方法

どう治療を進めていけばいいでしょう?
福田先生 採卵に向けて卵子をつくるのか、移植を考えて子宮内膜をつくるのかで治療が変わります。
採卵は、HMG製剤での高刺激か、クロミッド ® での低刺激、または刺激をしない自然周期採卵になります。
移植は、自然周期で排卵日を予測して排卵 後に移植する方法と、人工周期でホルモン補充をする方法があります。
自然周期のメリットは薬を使わないので患者さんの負担がないこと、デメリットは周期によってホルモンの状態が変わるので、黄体機能不全が起きる可能性があるということです。
ホルモン補充周期は薬で子宮内膜をつくっていきますので、移植前、移植後に毎日薬を使うという負担があります。
さらに妊娠後も、自然周期であれば妊娠を維持するための妊娠黄体が自然にできますが、ホルモン補充周期の場合は自分のホルモンを抑えているため妊娠黄体ができないので、薬で黄体を補充する必要があります。
このような負担はありますが、確実に子宮内膜をつくれます。
ひよこさんの場合、年齢を考えるとホルモン補充周期での移植がいいと思います。
1個だけある凍結胚盤胞を移植したいということですが、もし妊娠に至らなかった場合は再度採卵からのスタートになります。
ホルモン補充周期は移植までに時間がかかりますし、卵巣は時間が経つほど老化していきますので、移植の前にもう少し採卵して、凍結胚を増やしておくという方法もあると思います。
採卵と移植、どちらを優先するのか、担当の先生ともう一度よく相談して決められるといいと思います。
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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。