クロミフェンの効きが悪くなってくると体外受精を考えるべき?

詠田 由美 先生 福岡大学医学部卒業。日本産婦人科学会認定医。福岡大学病院 不妊治療グループチーフ(福岡大学医学部講師)などを経て、 1999年に開業。不妊治療にかける熱い情熱に、患者さんからの 信頼も厚く、すでに1万人以上の診療を経験。A 型・かに座。常 に明るく、前向きな性格で話がしやすく、適確なアドバイスをもら えるとあって、男女を問わずファンが多い人気の先生。
あいこさん(パート・28歳)からの投稿 Q.  嚢胞性卵巣症候群、排卵障害で、 ※ ロミフェン、  ※ ナピュールⓇなどで治療し、 タイミング法で様子をみています。 もともとクロミフェンの効きが悪かったのですが、 最近さらに効かなくなり、ショックを受けています。 他に方法はあるのでしょうか? 私のような症状だと 体外受精を考えるべきでしょうか? 
※クロミフェン:正式にはクロミフェンクエン酸塩。排卵誘発薬の一つで、副作用に卵巣過剰刺激による卵巣 腫大がある。 ※ゴナピュール ®:精製下垂体性性腺刺激ホルモン。多嚢胞性卵巣症候群をもつ場合の排卵誘発薬としても使われる。 

クロミフェンが効かない??

クロミフェンが効かないというのはよくあることなのでしょうか?
詠田先生 排卵障害を持っているのは不妊女性の4分の1。女性全体でも 10 %程度と言われています。そのなかでクロミフェンが効くのは 50 %と言われていますから、決して少数派ではないんですよ。
あいこさんが1年以上クロミフェンの治療を続けているのであれば、効かなくなってきている原因をもう一度探るためにも、男性ホルモンや甲状腺ホルモン、プロラクチンなどの測定をしてはどうでしょう?
排卵障害や多嚢胞性卵巣症候群だけが原因ではなくなってきている可能性もあると思いますよ。
まずはもう一度自分の体を知る、ということですね。
詠田先生 クロミフェンが効いていた時期もあるということは、ちゃんと卵がある、ということ。もしもあいこさんが、半年以上クロミフェンを使用していてきちんと排卵しているのであれば、一般不妊治療検査に立ち戻って他の不妊原因を探ってみては? 他の原因がわかれば、その治療とクロミフェンを併用し、様子をみてはいかがでしょう?

基礎検査の必要性

すぐに体外受精を考える必要はないのでしょうか?
詠田先生 クロミフェンは不妊治療のファーストチョイス。今、クロミフェンが効かなくなってきているということは、新たな不妊原因に立ち向かって行く入り口に立っているようなものです。ホルモンの検査、ご主人の検査、卵管造影など、さまざまな角度から検査をして原因を模索し、どの道に進むのかを、ドクターと一緒に決めていかれるのがいいかと思います。
もし、卵管に問題があれば、受精を確認する、という意味で体外受精を行ってみるのは意味があると思います。そこで受精ができなければ、受精障害も考えられますし、卵の質がいいにもかかわらず妊娠しない、となると ※床障害の可能性もでてきます。
着床障害:受精卵 が子宮内膜まで行っても着床しない状態。
トライした結果から、どこに原因があるかわかるのが不妊治療の一面なので、治療の一環として体外受精もありかと思います。あいこさんは 20 代ですし、治療も初期段階。落ち込まれる必要はないと思いますよ。
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