ひまわりさん(33歳)
現在残っている胚盤胞は2BBが3個、2CBが1個、2CCが1個、桑実胚が1個の合計6個
保険適用での移植があと3回
次回4回目の移植でクリニックには良好胚がなく、保険適用があと3回なので2個移植を勧められています。2個移植は双方の胚に悪影響はないのでしょうか。
私は「1人子どもがいる」「自分が低身長(150cm以下)」「姉が一卵性双生児を出産している」ということもあり、双子に対して不安がありますが、良好胚がない現実ではやはり2個移植しかのでしょうか。
また、ホルモン補充周期での移植は1回しか行っていないので、2BBの中でも5日目胚盤胞のものなら1個移植をしてみても可能性はありますか(ちなみにその胚は、5日目の時点では2AAだったがその後培養していたら2BBになったらしいです)。
また、2個移植を勧める場合の胚の組み合わせはありますか(2BBを2個が良いか、2BBとCがついている胚が良いか、どの組み合わせでも良い など)。
また、いつも胚のステージが3以下なのも気になっていますが、これは妊娠率に影響はありますか。
オーク銀座レディースクリニックの田口 早桐先生に伺いました。

川崎医科大学卒業、兵庫医科大学大学院修了。兵庫医科大学病院、府中病院を経て、大阪・東京で展開する医療法人オーク会にて不妊治療を専門に診療にあたっている。近著に、「ポジティブ妊活7つのルール」(主婦の友社)がある。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
これまで治療を頑張ってこられたこと、本当にお疲れさまです。
現在残っている胚は2BBが3個、2CBが1個、2CCが1個、桑実胚が1個で、保険診療での移植はあと3回とのことですね。
まず、5日目2BB胚は決して悪い胚ではなく、33歳という年齢を考えても十分妊娠を期待できる胚です。そのため、単独移植という選択肢は十分あると思います。
一方で、このケースでは保険診療があと3回しか残っていないという大きな制約があります。そのため、「妊娠率を少しでも高めたい」という考えから2個移植を検討することにも一定の合理性があります。
もちろん、2個移植には双胎妊娠のリスクがあります。ご自身が低身長であることや双子への不安を感じておられることも大切な要素ですので、この点は十分に主治医と相談する必要があります。双胎妊娠では早産や妊娠高血圧症候群などの合併症が単胎妊娠より増えることが知られています。
一方で、2個移植そのものが胚同士に悪影響を及ぼすことは基本的にありません。 問題となるのは、2つとも着床した場合の双胎妊娠です。
私であれば、まず患者さんが双胎のリスクをどこまで受け入れられるかを確認します。
そのうえで、
・双胎はできるだけ避けたいというお気持ちが強ければ、まず5日目の2BB胚を単独で移植する。
・一方で、「保険診療の残り回数を考えて妊娠率を少しでも上げたい」というお気持ちが強く、双胎リスクについて十分理解・納得されているのであれば、2個移植も選択肢になる。
というように考えます。
2個移植を行うのであれば、一般的には妊娠率が期待できる胚同士(例えば2BB同士)を組み合わせることが多いと思いますが、これは施設の方針や患者さんの考え方によっても変わります。
また、「胚のステージが3以下」という点ですが、ステージだけで妊娠率が決まるわけではありません。5日目胚盤胞であることや、内細胞塊・栄養外胚葉の評価などを総合的に判断しますので、2BBだから妊娠が難しいということではありません。グレードをつけるとどうしても気になってしまいますが、充分移植に値する胚だと思います。
難しい選択だと思いますが、少しでも参考になれば幸いです。