【Q&A】卵胞は見えていたのに採卵ゼロ~高橋敬一先生【医師監修】

くぼちゃんさん(37歳)

2年前に不妊治療をして、アンタゴニスト法で採卵をし、14個採卵。初回だったので半分ずつ体外、顕微にしたところ体外側は全く精子が卵子に入っていかずでした。精子の運動機能は問題なしで、原因不明の受精障害と言われました。

顕微授精した7個のうち成熟卵5つ。その中から2つ胚盤胞になってくれて、1度目の移植は8週で稽留流産。
その後、子供を授かることが出来て、2024.3月に分娩停止で39週で緊急帝王切開で出産しています。

前回2022の採血でAMH13
2025.6(38才になる年の37です)の採血でAMH7まで下がっていました。

今回は、中刺激法にすると説明があり、前回使用したゴナールからレコベルに変更して誘発をして、採卵にのぞみました。
卵胞13個と言われていましたが、その後の結果説明で、卵が採れていませんでした。AMHも下がっており、年齢のためでしょうか。

また次回の採卵では結果は変わってくるチャンスもあるのでしょうか。

【医師監修】高橋ウイメンズクリニック 高橋 敬一 先生
金沢大学医学部卒業。国立病院医療センター(現・国立国際医療研究センター)、虎の門病院を経て米国ワシントン大学に留学。1996年虎の門病院に復帰した後、1999年千葉市に不妊治療専門『高橋ウイメンズクリニック』を開院。2014年ベストドクター認定(ベストドクターズ社)。2022年10月に開院から累計で妊娠2万例を達成する。

※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください

今回は採卵できなかったのですね。
前回のAMHは13で、今回はAMHが7と下がっていますが、依然として高い値です。この程度は「下がっている」という判断ではなく、「依然として高い値」と判断します。今回のAMH低下と採卵できなかったこととの関係はないと思います。

今回採卵できなかった原因として最も考えられるのが、LHサージをおこす排卵のトリガーがうまくいかなかった可能性が高いと推測されます。トリガーはHCG注射も使用していましたか?スプレーのみでおこなうこともありますが、時々、LHサージがおこらずに、採卵できないことがおこります。前回は採卵できているので、再度挑戦して、HCG注射とスプレーの併用、などもおこなえばこの不安は解決すると思います。

受精障害は、1回の事例では判断は困難であり、精子所見が問題なければ再度半々で受精の様子を見てもよいかもしれません。しかし、ご不安ならばすべて次回は顕微授精でもよいでしょう。
実績があるのですから、また頑張ってみてくださいね。

>全記事、不妊治療専門医による医師監修

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