【Q＆A】自然周期移植で内膜が厚くなる？～丸田先生【医師監修】

ご質問頂きましてありがとうございます。自己注射を使用した自然周期移植について、とのことですね。

移植の環境設定にはホルモン補充法と自然周期（自己排卵を活用した移植移植方法）があります。
それぞれメリット、デメリットがあります。

自然周期は、投薬を最低限で抑えられ、いわゆる「着床の窓」が広く、特に最近では移植方法として再認識されている移植方法です。ただ、排卵が不安定であったり月経不順が背景にある場合は、選択しにくい移植方法でもあります。

今回、主治医の先生が意図をもってご選択されていると思いますが、ホルモン補充の環境を設定するための薬剤にアレルギーや使いにくい背景がある場合に選択肢はあるかもしれませんが、自己注射を使用して自然周期移植は一般的とは言えないかもしれません。

排卵の不確実性や過排卵のリスクや費用の面で考えても、ホルモン補充のほうが選択しやすいですね。

内膜が薄い件、子宮が小さい件ですがお一人ご出産されていますし大きな心配はないと思います。ただ内膜が薄いので自己注射で内膜を厚くする意図があるかもしれません。詳しくは主治医にご質問してみてください。

■ゴナールエフを用いて自然周期で移植するやり方は方法の一つであるのでしょうか？自然周期はホルモン補充周期と比べて排卵日の特定が難しいイメージがあります。5日目胚盤胞を移植する為にはやはり何度も通院して移植日を見極めていくのでしょうか。HCG注射を使わなかった 場合、排卵のタイミングが分からず、結果最適な移植日が想定されにくいと心配です。

診察の回数は多くなる傾向です。どのような方法でも排卵日を特定することが移植成功のカギです。

■ゴナールエフの使用が、恐らく直近の生理から2週間頃になります。その時点でD14となり、年明けてすぐには移植はせず2025.1月中旬予定になります。生理からは1ヶ月あいてますが、これは私の生理周期に合わせての日数なんでしょうか。
排卵誘発のゴナールエフを使用するなら、生理周期に合わせる必要がないような気もしました。

もし内膜を厚くする目的でゴナールFを投与するなら月経から始めたほうが効果的です。

■子宮内膜が薄い為、自分で調べて当帰芍薬散を主治医に相談し処方して頂きました。主治医には「漢方はあまり効果ない」と言われました。子宮内膜を厚くする方法はあるか？と質問したところ、「ない」と言われ、藁にもすがる思いで当帰芍薬散を服用しようと思ったのに、かなり絶望的な気持ちになりました。女性ホルモンの働きを促すための卵を意識的に食べたりしてますが、他に何かアドバイスがあれば教えてください。

当帰芍薬散が内膜を厚くする科学的な根拠は乏しいと思います。

内膜を厚くするためには移植環境の設定がカギです。採卵時に内膜が7.7mmになったのなら、しっかり設定すれば内膜は移植できる厚さにすることは難しくないと思います。