【Q&A】40歳、採卵の周期を空けてもいい?~宇津宮先生【医師監修】

ひつじさん(40歳)
AMH値は低いですが、ホルモン剤の反応よくOHSSになるほどです。
都合により採卵周期をひと月遅らせることを検討していますが、ひと月歳をとることの影響の大きさを知りたいです。大差なければ遅らせ、その逆であれば近日採卵周期に入る方針に転換する予定です。

宇津宮先生に、お話しを聞いてきました。

【医師監修】セント・ルカ産婦人科 宇津宮 隆史 先生 熊本大学医学部卒業。1988 年九州大学生体防御医学研究所講師、1989 年大分県立病院がんセンター第二婦人科部長を経て、1992年セント・ルカ産婦人科開院。国内でいち早く不妊治療に取り組んだパイオニアの一人。開院以来、妊娠数は 9,500 件を超える。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
まず、実感として1か月空けてもそんなに変化は感じられません。しかし高齢者(35歳以上)にとっては、女性ホルモンは卵巣にいい影響を与える傾向がありますので、当院では休む時は何もせずに休むのではなく、ホルモン補充周期としてエストロゲン、プロゲステロンを投与して周期を作ります。3か月ほどのお休みはこれで過ごします。3か月以上ではなかには卵子の質が低下する場合もあるように感じていますのでお勧めしません。
AMHはばらつきが非常に大きく、「参考値」として考えましょう。特に採卵時の値はあてになりません。AMHは保険適用されたように半年ごとに測定して直近の値を参考にします。今はどれほどでしょうか。40歳で1.6なら平均内でやや高いと思います。しかしこの値も40歳以上で急激に下降することもありますので注意してください。
注意とは、むやみに間隔を開けないこと。健康な生活を心がけること。また、卵子の数は多くても、その質は
(染色体異常など)年相応に低下していますのでゆくゆくはPGT-Aなども考慮しましょう。
>全記事、不妊治療専門医による医師監修

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