【Q&A】早期の妊活の再開と双子の妊娠について~岡野先生【医師監修】

と さん(30歳)
一人目を自然妊娠(現在2歳前)し、二人目を排卵検査薬で自己流でタイミングをとり、4月末に妊娠発覚、一卵性双生児でした。 当初より胎嚢付近にかなり出血があったり、子宮頸管ポリープがあったりで自宅安静をしていたのですが、妊娠16週で破水してしまったのでやむを得ず7月末に中絶(死産)しました。 胎盤を検体に出せないほどボロボロだったようですが、おそらく原因は絨毛膜羊膜炎とのことでした。まだ少しだけ悪露が出たり出なかったりしていますが生理は来ていません。 難しいとはわかってはいますが、わがままを言うと次も双子を妊娠したい、生きて産んであげれなかったので早くリベンジしたいという気持ちで毎日過ごしています。 体の戻りを考えて「生理を2、3回見送ってから妊活を始めてください」と中絶時に言われており、焦っても仕方ないとは頭ではわかっているのですが、妊娠に向けて早く何かできないかと毎日考えてしまいます。 亡くなった二人の命についても毎日想ってしまいます。 体力もなくて今後の妊娠出産が不安なので、効率よく妊活でないかと思い、すぐ婦人科に通おうかと思っていますが…どうしたらいいでしょうか? 本当に大変なことは重々承知ですが、双子を妊娠するためにはどうしたらいいでしょうか? 排卵誘発をすると可能性があるという記事を見ましたが、そのような相談をすぐ病院にしていいものでしょうか?

絹谷産婦人科の岡野真一郎先生に伺いました。

【医師監修】岡野 真一郎 先生 (絹谷産婦人科 副院長)
川崎医科大学卒業後、広島大学医学部医局、広島市立安佐市民病院産婦人科、土谷総合病院産婦人科、公立みつぎ総合病院産婦人科、呉共済病院産婦人科、中国労災病院産婦人科医長を経て、2007年より現職。日本生殖医学会認定 生殖医療専門医、日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

妊娠16週で妊娠喪失され、大変つらい思いをなされたことと思います。文面から推察するに、かなりのショックを受け、また、ご自身を責めておられるのかもしれません。すぐに妊娠を目指したいという気持ちもわかりますが、逆に少し間をあけて、心身共に回復するのを待ったほうが良いのではないかと思います。あなたは、年齢的にも若く、自然妊娠も2回されているので、体調が回復したら再び自然に妊娠する可能性は十分あると思います。まずは、ゆっくりと休養し、体調を戻されることをお勧めいたします。

双子を妊娠したいとのことですが、これは賛成できませんし、治療で双子を目指すことはできません。自然妊娠でも、不妊治療後の妊娠でも、双胎妊娠は結果としてそうなるだけで、最初から双子を目指しているわけではありません。また、双胎妊娠では、妊娠合併症のリスクも高くなります。我々も、治療において、双胎妊娠は極力避けるよう努力していますし、双胎妊娠の可能性がありそうな場合は、事前にマイナス面について充分説明したのちに、治療を行うようにしています。いずれにしろ、月経が再開し、精神的にも落ち着きを取り戻すまで、時間をかけるのが良いと思います。

>全記事、不妊治療専門医による医師監修

全記事、不妊治療専門医による医師監修

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