【Q&A】良い胚を獲得するためにできることは?~浅田先生【医師監修】

ここもさん (31歳)
男性不妊のため治療中です。わたし自身は慢性子宮内膜炎がありますが、それ以外の検査結果は特に問題ありません。これまで採卵2回、全て顕微授精で受精卵を育てました。
1回目はPPOS法(ゴナールエフ注射150、デュファストン毎日服用、2日前ブセレキュア点鼻薬)で12個取れ、すべて受精するも6日目4cc胚盤胞1つのみで他は4〜5日目に成長が止まってしまいました。
2回目はアンタゴニスト法(ゴナールエフ150、ガニレスト、2日前オビドレル、ブセレキュア点鼻薬)で刺激し、卵子活性化も付けて8個全て受精しましたが、5日目以降に成長が止まってしまい、1つも胚盤胞になりませんでした。
夫婦共に鍼に通ったり、夫には男性不妊の治療のため運動やサプリ、漢方も飲んでもらっていますが、なかなか結果が出ません。主治医には移植を挟むか、また採卵するかを提案されています(その場合は2回目と同じ刺激法を提案されました)が、胚のグレードも良くないことと、正直連続で凍結まで至っていない培養結果に不安が大きく、転院も視野に入れています。連続採卵は負担が大きく、ここで一度凍結胚を移植してみた方がいいでしょうか。
また、次の採卵に向けてどのような治療方針が考えられるでしょうか。また、良い胚の獲得のために夫婦ができることはありますでしょうか。

浅田先生に聞いてきました

【医師監修】浅田レディースクリニック 浅田義正 先生
名古屋大学医学部卒業。1993 年、米国初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精を研究。帰国後、日本初の精巣精子を用いた顕微授精による妊娠例を報告。現在、愛知県の名古屋駅前、勝川、東京・品川にクリニックを開院。著書に『不妊治療を考えたら読む本』(講談社)など多数。

※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください

良い胚を獲得するために何ができるか、ということですが、卵巣刺激には色々な刺激法がありますが、一番大切なことは成熟卵を採ることです。
卵子は、女性が産まれる前に一度だけ作られ、排卵の半年まえから育ち始めますが、未熟な状態で採ると、その後の受精率や胚盤胞到達率が悪くなります。

そのため、どのような刺激法がいいのかということではなく、刺激をしてどのようなタイミングで成熟卵を得ることができるのか、そして一度の採卵で、できる限りたくさんの卵子を得ることが妊娠率の向上につながります。

31歳ですと、平均で12~13個の卵子で1人の赤ちゃんが生まれると報告されていますが、12~13個よりも少ない卵で妊娠する人、12~13個以上の卵が必要な人もいて、それらはカップルの遺伝子の組合せが大きく影響します。受精卵では色々な遺伝子の組み換えがおき、遺伝子のバランスと発現がうまくいった受精卵が赤ちゃんまで成長していきます。

刺激法を変えたり、卵子の活性化をしたりしても成熟卵をきちんと取らなければ意味がなく、それは医師の技量によります。

また、卵子活性化はもともと受精障害のために行い、卵子の質を良くする方法ではないので、誤解をされないようにしてほしいです。
生殖補助医療といっても、クリニックにより治療方法は違います。
結果がでなければクリニックを変えてみることが一番いい方法ではないでしょうか。

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