ふじまるさん(43歳)
亀田IVFクリニック幕張の小川達之先生にお伺いしました。
【医師監修】亀田IVFクリニック幕張 小川達之 先生
2009年山梨大学医学部卒業。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
まず、生理がこないことについては、妊娠反応の検査を実施して、 陰性でも陽性でも主治医に今後の判断を仰ぐのが良いと思います。 体調の変化については、10年前すでにAMH値が低く、 今は43歳で月経不順でもあるとしたら、 現実に更年期になってきている可能性はあります。 一方で他の病気が隠れている可能性も否定はできません。 体調が大きく変化することの多い年代ですので、 症状に応じて内科や産婦人科に相談するのも良いと思います。
さて、第二子をなかなか授からない主な原因は「 第一子をなかなか妊娠しなかった原因」+「加齢」です。 もちろん新たな何かもあり得ます。 第一子を体外受精で授かったことも踏まえると、 最も成功率の高い治療は体外受精になってくると思います。 それでも30代の頃に比べると、 妊娠率も流産率も大きく変化しています。 ご存知の通り43歳以上では保険適応外になりますので治療費は非 常に高額になります。 採卵しようとしても卵子が得られないことや、 得られても移植胚が育たない可能性もあります。 最近の経過の中で採卵できているのか、移植できているのか、 着床はするのか、どの段階でつまずいているのかによって、 検討される追加の検査内容は変わってきます。また、 帝王切開後の方の中にはときどき、 帝王切開瘢痕症候群によって着床しづらくなっている方もいます。 超音波や子宮鏡などで診断できますのでご相談ください。
費用や成功率を踏まえて、 人工授精などにステップダウンして治療を続ける方もいます。 人工授精は明確な年齢制限も回数制限もありません。 もちろんある程度の精液所見と卵管の通過性が問題ないことが前提 になります。
応援はしていますが厳しい言い方をしますと、 個人的には保険診療で体外受精をできない状況では治療をいつまで どこまで追求するのか検討することを必ず提案しています。 ご自身の卵巣予備能、子宮の状態、経済状況、 客観的な成功率などを踏まえて、主治医の先生とよく相談し、 ご夫婦で納得のいく方針を決めていってください。