【Q&A】流産後の治療方針について~政井先生【医師監修】

めろんさん(34歳)

9月に2回目の採卵を行い、5日目の胚盤胞を新鮮胚移植して着床しました。しかし、6週以降成長が遅く、心拍は確認できたのですが8週4日で流産となってしまいました。自然排出を待っていたのですが、出てこなさそうということで、今週末に流産手術を予定しています。
そこで、今後の治療について質問です。これまで3回移植しています。1回目凍結胚4AA、5日目胚盤胞、ホルモン充填周期→陰性判定(数値は出てなかったですがその後の経過から化学流産だったかもと言われました)
2回目凍結胚4AB、自然周期で5日目胚盤胞移植、陰性判定でした。この周期は前周期の化学流産が響いたのか、なかなか排卵されず、とても時間がかかってしまいました。また祝日にかかってしまったため、移植日が1日ずれたことが影響しているのではないかと自分で考えています。そして3回目フレッシュで行ってみようと主治医から提案があり、採卵後新鮮胚移植をしたところ初めて着床しました。hcg130.2でした。

今後の治療方針として、
・私は凍結胚移植よりも新鮮胚移植の方が合っているかもしれない
・排卵日の特定が難しいタイプなのかもしれない
ということから、また採卵し、新鮮胚移植でお願いするのがいいかと考えています。

しかし、前回の採卵で凍結できた4日目胚盤胞(グレードIIa)が残っています。これは元々、2個移植しようと考えていたため4日目で凍結してもらったものです。この卵と新鮮胚の卵を2個移植する方法が一番合うのではないかと考えています。次は移植も4回目となり、保険診療の回数制限に近づいてきているため、できるだけ確率の高い方法で慎重に治療したいと考えています。このような治療方針について、どう思われますか?流産後ということもあり、すぐに採卵することが大丈夫なのか、素直に凍結胚を移植する方がいいのか迷っています。

政井先生にお聞きしました。

【医師監修】佐久平エンゼルクリニック 政井 哲兵 先生
鹿児島大学医学部卒業。東京都立府中病院、日本赤十字医 療センター、佐久市立国保浅間総合病院、高崎ARTクリニック 勤務を経て、2014年に佐久平エンゼルクリニックを開院。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください
これまでの経過を拝見しまして、実際に、妊娠反応が出た回のやり方を踏襲するというのが一番良い方法のようには思います。実際に実績が出ている方法であるというところもありますし、治療に対する納得感が得やすい=治療をスムーズに進めやすいというところもあろうかと思われます。2個胚移植は施設ごとの考え方で対応していないところもあるかと思いますので、実際におかかりの先生の考え方によるところがありますので、良し悪しについては一概には言えません。
現在の施設が2個胚移植に対応していただける施設であれば、ご希望を伝えて対応していただくということも大事ではないかと思います。
新鮮胚移植は凍結胚移植で結果が出ない場合に取りうる方法の一つと思われます。当院でも実際にそのような方針で妊娠された方もいらっしゃいます。凍結で結果が出ない場合は必ずしも凍結に拘らないというのも一つの考え方だと思われます。
相談者様の場合は、ある程度ご自身の中で自分が行いたい方向性がしっかり定まっておられるように思います。
ご自身でなかなか方向性が決められないという方もいます。ご自身が信じる道を担当医の先生に確認しながら一歩一歩進んでいくということも妊活の長い道のりの中では必要なことだと思います。
>全記事、不妊治療専門医による医師監修

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