胚盤胞到達率が低い場合の治療の進め方

えみさん(31 歳)顕微授精のスプリット法で2回移植、化学流産と陰性でした。今回は21 個の卵子が採れ、胚盤胞まで育ったのが1つ、グレード5AB。私は甲状腺機能低下症で服薬中です。夫婦ともに機能性不全と言われていますが、今後どのように治療を進めるべきでしょうか?
北浜 裕嗣 先生 1992年愛知医科大学大学院修了。蒲郡市民病院勤務の後、アメリカに留学。 Diamond Institute for Infertility and Menopauseにて体外受精、顕微授精 等、最先端の生殖医療技術を学ぶ。帰国後、IVF大阪クリニック勤務、IVFなんば  クリニック副院長を経て、2010 年レディースクリニック北浜を開院。医学博士、 日本産科婦人科学会専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医。
奥先生● 21 個の採卵のうち受精卵の数は不明ですが、一般的には分割胚が胚盤胞になる割合は5~6割。えみさんがそれより低いのであれば、胚盤胞への到達率が低いと考えられます。その場合、メラトニン使用、排卵誘発剤の変更により、胚盤胞の到達率が上がるかもしれません。TSH 値が少し高いくらいの甲状腺機能不全は胚盤胞の到達率にほぼ関係しません。年齢も若く、胚盤胞のグレードもよく、一度妊娠もされているのできっといい結果が得られると思います。
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