移植後のホルモン補充と妊娠中の漢方

わかなさん(44 歳)流産した際にホルモン不足で妊娠継続できなかった可能性があると言われました。今回、初めての新鮮胚移植ですが、移植後、毎日通院して注射したほうが良いのか、腟剤を増やす方法でも良いのか。また、ホルモンを整える漢方は移植後、妊娠中も服用できますか?
斎藤優 先生 神奈川レディースクリニック 慶應義塾大学医学部卒業。大学病院時代に、小林先生と同じ生殖内分泌・不育症・不妊症の研究室に所属し、研究診療。その後、東京歯科大学市川総合病院や米国NIHにおいて研鑽を積む。患者様中心の医療、患者様に納得していただける医療を目指してます。日本生殖医学会生殖医療専門医。
齋藤先生●腟剤は子宮に直接到達するため有利という考えもありますが、注射と比べて大差ありません。当帰芍薬散は移植後、妊娠中も服用を続けて大丈夫です。
 流産の原因で最も多いのは胎児の染色体異常と染色体以外の異常であり、ホルモン不足が原因にはなりません。胎児側の原因に関して現時点では治療法がなく、染色体が正常な胚を移植する着床前診断を受けるという選択肢はありますが、倫理的な問題などで、簡単にできないのが現状です。流産は悲しいことですが、「惜しい、あと少し」と一歩進んだ状態だと思うので、継続して頑張ってください。
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