左卵管切除後のステップダウンについて

ふみさん(26 歳)男性不妊で顕微授精を行いましたが、子宮外妊娠となり左卵管を切除しました。そのため治療は中断中です。その間、夫が精索静脈瘤の手術を行い、精液検査で自然妊娠が可能な値になりました。この場合、人工授精等にステップダウンは可能でしょうか?
秋山レディースクリニック 秋山 芳晃 先生 東京慈恵会医科大学卒業。東京慈恵会医科大学附属病院、国立大蔵病院に勤務後、父親が営んでいた産科医院を継ぎ、不妊症・不育症診療に特に力を入れたクリニックとして新たに開業。
秋山先生●男性因子の不妊原因が取り除かれたのですから、右側からの排卵であれば、ステップダウンしても妊娠の可能性は十分あると考えられます。ただ、右の卵管機能も低下している可能性があるため、排卵誘発剤を使いながら人工授精やタイミング療法を行ってみてはどうでしょうか。
 精索静脈瘤の手術後に精液の所見が改善するのは3〜6カ月といわれているので、治療開始は術後3カ月くらいを目安に。卵管機能や精索静脈瘤再発の可能性を考慮すると治療期間は4〜6カ月が適当でしょう。子宮外妊娠は残念でしたが、妊娠できたことは卵子が良い状態ということですから、前向きに臨んでください。
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