【Q&A】着床の窓~福田愛作先生【医師監修】

がわさん(44歳)

着床の窓のずれがあり、それに合わせて移植をしていました。
ただ、ここ数年は胚盤胞まで育たず、初期胚移植を行っています。
今年、転院後に医師に「初期胚の場合は時間のずれはあまりアテにならない」と言われました。
今までのクリニックでは、初期胚(3日目)の場合は2日後に胚盤胞になると仮定して48時間を加味してホルモン補充を開始していました。
相談内容としては、初期胚移植の場合は、着床の窓の時間は考慮しなくても良いのかどうか?です。
これでは、検査した意味が無くなるなと、感じています。
個人的には気になるので、48時間を考慮してもらっています。

IVF大阪クリニックの福田愛作先生に教えていただきました。

【医師監修】IVF 大阪クリニック●福田 愛作 先生 
関西医科大学卒業、京都大学医学部婦人科学産科学教室入局。市立舞鶴市民病院産婦人科医長、京都南逓信病院産婦人科医長、1998 年 より IVF 大阪クリニック副院長、2003 年より院長に就任。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
相談内容としては、初期胚移植の場合は、着床の窓の時間は考慮しなくても良いのかどうか?です。これでは、検査した意味が無くなるなと、感じておられますね。
着床の窓は一つの指標です。
この指標に合わせることが妊娠成立につながることは、まだ確定したものではありません。
検査会社の意見では、5日目胚で検査しているので、3日目胚では48時間を引いた時間となっています。ですから方法としては間違っていません。
もし、ERAに合わせ移植すると必ず妊娠するなら、ERAテスト後は全員妊娠するはずです。もちろんそんなことは、あり得ません。あくまで、今まで不成功の方には、効果のある場合もあるということです。
そもそも、申し訳ないのですが、年齢を考えると、胚の染色体異常の方が妊娠不成立の原因として大きいと思います。確率の問題になりますから、少しでも妊娠の可能性のある方法(2日目分割胚移植)をできるだけ繰り返すことが必要です。
もし私が治療するとすれば、刺激周期で、2日目胚移植で、新鮮胚移植で、2個以上の移植、を繰り返します。ERAの結果は、ほとんど無視して行きます。
凍結胚移植ではホルモン補充周期ではなく、自然排卵周期で行います。
>全記事、不妊治療専門医による医師監修

全記事、不妊治療専門医による医師監修

不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。本サイトの全ての記事は医師監修です。