【Q&A】二人目不妊治療~藤本先生【医師監修】

まな0227さん(36歳)

はじめまして。現在二人目不妊治療中の36歳です。
1人目は31歳のときにすぐ自然妊娠で授かりました。
二人目が欲しくタイミング1年で授かれず、人工受精1度しましたがだめでした。
昨年から体外受精での治療を始めましたが、夫が海外赴任ということもあり、凍結精子での治療のため体外受精では受精できず顕微受精で胚盤胞ができ3回良好胚を移植しましたが1回陰性で、2回生化学妊娠となりました。
ERAやEMMA、免疫検査など不育症に関係する検査をして万全の状態で移植に臨みましたがうまくいきません。
年齢も35 歳を過ぎ焦る気持ちです。 私のような二人目不妊で体外受精でもうまくいかない理由はなにかあるのでしょうか?また今後どのような治療をすべきでしょうか?

藤本先生に聞いてきました

【医師監修】さっぽろARTクリニックn24 藤本 尚先生

日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医、臨床細胞学会細胞診専門医。札幌医科大学産婦人科、神谷レディースクリニック 副院長を経て、医療法人社団 さっぽろARTクリニック開院し理事長に就任。2019年5月 医療法人社団 さっぽろARTクリニックn24開院。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
まな0227さん、はじめまして。
さっぽろARTクリニックn24の藤本です。
これだけの情報ですべてを察することはできないのですが、考えられることを書いてみます。
まず第一に一人目は自然にできたのに、、、という思いもあるとは思いますが、やはり一人目と今とでは年齢が異なりますので条件はだいぶ変わってきますということは言えると思います。
実際に”二人目不妊“という言葉があるように、よくあるとは言いませんが同様の状況になる方はいらっしゃいます。
その原因はさまざまな可能性がありますが、必ず当てはまるのは一人目の時よりも年齢が増えているというのはすべての人に当てはまり、それが妊娠の可能性をいくばくか下げているということはすべての人に言えることとなります。
まな0227さんは3回の良好胚盤胞移植でも妊娠に至らずということなので、不育症並びに反復着床不全の検査を行っているようですが、異常はなかったということと文章からは受け取りました。
気になるのは、凍結精子で顕微授精をされている点があります。
精子は一般的には数がたくさんいます。
そして精子は凍結して融解すると一定数が死んでしまいます。
もともとがたくさん精子のいる方の場合には、一部の精子が死んでしまってもまだ多くが残っていれば受精方法は“体外受精”を行うこともできます。
しかし、精子が少なめの方の場合には凍結した精子を使うと融解で精子の一部が死んでしまい“体外受精”を行うに足る精子が不足してしまった場合には“顕微授精”を行う必要があります。
顕微授精はもともと精子の数が少ない方(体外受精で受精させるには数が不足している方)に行う方法で、1個の卵子に細いガラス管を穿刺して精子を注入する方法のため、少なからず卵子にダメージを与えてしまいます。
なので、必要な方はしょうがないですが、そうでない方については余計なダメージを与える可能性のある顕微授精は避けたほうが望ましいと考えます。

まな0227さんは本来はご主人が海外勤務でなければ”体外受精“で受精を行うことができる方なのに、”顕微授精”をせざるを得なくなっている状況であるならば、やはり試してみたいのは、凍結させていないフレッシュな精子を使用しての”体外受精“での媒精を試してみたいなと考えます。
ただ海外勤務でそうもいかないということであれば、帰国している間に日をずらして2回、あるいは3回精子凍結を行って採卵の際に複数回分の精子を融解して一部が死んでしまったとしても”体外受精”行える数を確保できるようにしてみるという方法もトライしてみるのもいいかもしれません。
実際にまな0227さんのように、ご主人が何らかの理由で単身赴任であったり、出張で不在が多く凍結精子を使用してのARTを行う方はたくさんいます。
一部の論文では凍結精子より新鮮精子のほうが妊娠成績が良いという報告もありますが、著しく低下するというわけではないので、必要な方は凍結精子での治療を行っている方はいるのが現状です。
ただし、精子が少なめであったり、著しく少ない方については、精子の凍結融解による数の更なる減少があり、凍結をしたせいで媒精方法が体外受精⇒顕微授精に変更になるかもしれないようになる方については、何とかフレッシュな精子(凍結しない)での媒精をお願いするように私はしています。

以上から、私としてはまな0227さんに試してみたいのは

①何とか都合をつけての新鮮精子で“体外受精”での媒精
②ご主人帰国時に複数回の精子凍結を日をあけて行い、採卵時に複数回の精子を融解して”体外受精“での媒精ができるように挑戦する。
この二つのどちらかを試してみたいなと考えます。

以上お返事とさせていただきます。頑張ってくださいね。

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