【Q&A】稽留流産~高橋敬一先生【医師監修】

しーちゃんさん(35歳)

体外受精(顕微受精)で、妊娠に至りましたが、8w5dで稽留流産となりました。
担当䛾先生に䛿、胎児の染色体は異常でそれの1番は、夫婦の染色体異常ではなく偶発的な物が予想されると言われました。
年齢的に、染色体異常の発生率が高いのも承知の上ですが、1度目の流産でも精神的ダメージは大きいです。

質問
稽留流産に対して、医師から䛿は偶発的な染色体異常」と言われましたが、自分たちに元々の染色体異常がない場合に偶発的に染色体異常が発生する理由はなんでしょうか?
次回の採卵に向けて、 ビタミンD 葉酸 亜鉛 ラクトフェリン 鉄 ビタミンB6.12 を摂取していますが、何か有効なサプリがあればそちらも教えていただきたいです。

高橋敬一先生にお伺いしました。

【医師監修】高橋ウイメンズクリニック 高橋 敬一 先生
金沢大学医学部卒業。国立病院医療センター(現・国立国際医療研究センター)、虎の門病院を経て米国ワシントン大学に留学。1996年虎の門病院に復帰した後、1999年千葉市に不妊治療専門『高橋ウイメンズクリニック』を開院。2014年ベストドクター認定(ベストドクターズ社)。
2022年10月に開院から累計で妊娠2万例を達成する。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください
今回の流産で、精神的なダメージをとても感じているのですね。
今回の流産はとても残念です。年齢的には流産率は20%程度であり、その70%程度が偶然おきた染色体異常とされます。
実は染色体異常は誰でも頻回におきていることであり、珍しいものではありません。
生殖では、染色体が両親から半分ずつ来ますが、染色体が半分になり、それが一つになり、その後にどんどん分割する中で、染色体異常はかなり多くおこっていることなのです。
この染色体異常(変異)があるから、生物は進化してきたものであり、必要なシステムでもあるのですね。
今回の流産は偶然おきたものと推測されますが、ダメージも大きく、不安も強いならば、お二人の染色体分析を受けてしまった方が、不安が少なくなるかもしれません。
一般的には、「この染色体異常はたぶん偶発的なものなので、前向きに考えて、またがんばっていきましょう。」という考え方をお話ししています。
葉酸とビタミンDなどを摂取しているようなので、十分な状況だと思いますよ。
特別な予防策はありませんが、若いほど頻度は少ないので、あえて言うならば、また早めに妊娠するように積極的に治療を進めましょう、とも言えます。
妊娠したことを前向きにとらえてまたがんばってみて下さいね。
>全記事、不妊治療専門医による医師監修

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