今すぐ始めたい8つのこと

体を整えることから始めれば、ポジティブぐせが身につく!
気持ちをコントロ―ルするのはなかなか難しいですが、体を整えることから始めれば、意外にスムーズにポジティブ思考が身につくと樺沢先生は言います。その方法を教えてもらいました。

樺沢 紫苑 先生 精神科医、作家。1965 年北海道生まれ。91 年札幌医科大学医学部卒業。2004 年から米国シカゴ・イリノイ大学に3年間留学。帰国後、東京にて樺沢心理学研究所設立。「情報発信を通じてメンタル疾患、自殺を予防する」をビジョンにYouTube(チャンネル登録数約40 万人)、メールマガジンなど累計80 万人フォロワーに情報発信をしている。

まず実践してほしい「睡眠」「運動」「朝散歩」

睡眠 いい睡眠が記憶と感情をリセット

睡眠が記憶と感情をリセットしてくれます。何より睡眠が少ない人は感情が不安定になりがち。最低でも1日6時間以上、できれば7時間以上の睡眠をとってください。睡眠の「質」も大事。そのため、寝る前2時間以内の飲酒、食事、スマホやゲームも控えて。就寝前は入浴などでリラックスし、穏やかに過ごすのが睡眠の「質」を高めるポイントです。

運動 気持ちいい汗が流れる運動を

週に2~3回、45 ~ 60 分の中強度の運動を行うといいでしょう。ジムなどで有酸素運動と筋トレの両方を行うのが理想です。健康のためには最低でも1日20 分程度の早歩きをすることがおすすめです。

朝散歩 朝の太陽の光が脳をリセット

起床後、1 時間以内に15 分ほど散歩しましょう。やや早めにリズム良く歩きます。太陽の光を浴びることでセロトニンが活性化され、脳の体内時計もリセットされるなど朝散歩の効果は絶大。無理して運動強度を高める必要はありません。時間がない人は、朝散歩ほどの効果はないですが、窓を開けてベランダへ出て空を眺めるだけでもOKです。

ポジティブでいくために知っておきたいこと

体内時計

脳の体内時計は太陽でリセット臓器のリセットは朝食で行っている

体内時計とは、体内の時間軸を調整するシステム。1日24 時間10 分ぐらいの周期で動いているため、24 時間に合わせるよう日々リセットする必要があります。脳にある主時計は目を通して入ってきた朝の太陽の光でリセットされます。各臓器にもそれぞれ副時計があり、これらは朝食によってリセットされます。朝食を抜くと体が起きたかどうかよくわからない状態が続き、ホルモンバランスも崩れることに。朝散歩と朝食は重要です。

成長ホルモン

若々しい人に多い成長ホルモンは運動と睡眠でしか出ない

体の中にある物質をエネルギーに変える、疲労を回復させる、体の調子を整える、意欲や活力を生み出す、若さを保つ、精神を安定させる、免疫力をアップするなど、さまざまな働きをしてくれる成長ホルモン。大人にとっても大切なものですが、分泌量は歳を重ねる毎に少なくなっていきます。成長ホルモンは寝ている時と、運動している時しか分泌されません。睡眠と運動はとても大事なのです。

3行ポジティブ日記

ハッピー気分で眠るのにおすすめ

寝る前に「楽しかったこと」や「嬉しかったこと」を3 つ箇条書きで良いので書いてみましょう。その中で一番良かったことを思い出しながら、眠りに入ってください。眠る直前に考えたことはそのまま記憶されます。人は同時に2つのことを考えることができないので、楽しいことを考えていれば、つらいこと、不安なことは脳から追い出されます。また、3行ポジティブ日記は小さな幸せに気づく能力を高めてくれます。

やりたいことを言語化する

ポジティブな言葉を発し続けよう

自分がこうしたい、こうなりたいという思いを発信しましょう。言葉にしないと現実は動きません。自分のやりたいことを言葉にしてアウトプットすることでより前向きな気持ちが強化されます。目標を立てるのであれば、頑張ったらできそうなことに。脳は"ちょいムズ” が好きなのです。また、悩みや不安は、言語化して相談することも大切。テレパシーで思いが通じることはないからです。

「今」にフォーカスする

「今楽しい」を積み上げる

過去を思い出して後悔したり、逆に「もしこうなったらどうしよう」と未来を考えて不安になったり。しかし、どちらも自分ではどうしようもできないこと。「今」にフォーカスし、今できることをやりましょう。そして今楽しいことを感じてください。

人や動植物とつながる

誰かに話すだけで強くなれる

幸せ物質の一つ、オキシトシンを活性化するためには人とのつながりが一番。スキンシップはもちろんのこと、会話や交流でもオキシトシンが出ます。夫婦間、友人、仲間とのつながりはとても大切。「人間」に限らず、ペットや植物を愛することも有効です。

ボーッとする

瞑想・マインドフルネスと同じ効果が

暇さえあれば、スマホをいじっていませんか?そうやってインプットを続けているとたくさんの情報が入ってきて、脳疲労を起こします。ボーッとしている時、脳内ではスタンバイ状態のように「デフォルトモード・ネットワーク」が稼働し、無意識レベルで情報を整理し、悩みを解決してくれています。この時間に脳疲労が改善し、不安やネガティブ感情は減るでしょう。

やらないほうがいいこと

前向きな明るい気持ちでいるために、やらないほうがいいことがあります。
これらは脳疲労を起こし、ネガティブな気持ちを増幅させます。

●悪口を言う

悪口を言うことは自分へのストレスを増やしていることになります。

●つらい経験を何度も話す

2週間以内に同じ話を3回以上すると、記憶に固定されてしまいます。
悪口も含め、つらいことなどネガティブ要素を含むことは誰かに話すにしても1回にしておきましょう。

●ネガティブ注目

うまくいかなくても自分を責めないで。「私なんて」と自分を卑下する言葉もやめましょう。ポジティブなことに注目して。

>全記事、不妊治療専門医による医師監修

全記事、不妊治療専門医による医師監修

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