【Q&A】PGT-Aで適胚あり。移植前にTORIO検査等をするか迷っています。~浅田先生

yayaさん (42歳)
PGT-Aでの採卵を繰り返し、やっと適胚が2つ見つかりました。
次周期以降は検査か、移植かで迷っています。
私のクリニックは担当医制ではないのですが、どの医師に質問しても「TORIO検査は有用性がなく、やる必要はない。やりたいのであればやってもいいけれど、正直値段も高く時間も費やすので、おすすめはしません」ときっちり言われます。
半年前にPGT-Aなしで自然周期䛾ドミノ移植を一度していますが、hCG9.6でした。
先週、子宮鏡検査と子宮内膜炎検査をしましたが異常なしです。
TORIO検査をして治療が必要だった場合は、長ければ半年くらいあとの移植になる人もいると聞き、私の年齢のこともあり焦りもあります。
また、エマアリスをしなくてもラクトフェリンのサプリを飲むのはどうなんでしょうか。
現在のところはエレビットしか飲んでいません。これもクリニックの指示です。
また、Th1/Th2の検査も有用性が確認できてないので希望ならするけれどおすすめはしてないようです。
この先の治療の進め方についてご意見を頂けると幸いです。

浅田先生に聞いてきました

浅田レディースクリニック 浅田義正 先生
名古屋大学医学部卒業。1993 年、米国初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精を研究。帰国後、日本初の精巣精子を用いた顕微授精による妊娠例を報告。現在、愛知県の名古屋駅前、勝川、東京・品川にクリニックを開院。著書に『不妊治療を考えたら読む本』(講談社)など多数。

※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください

2ヶ所のクリニックで不妊治療をされていますが、エビデンスとしては有効性の低い治療を多くされているように見受けられます。
ご質問にあるようにTRIO検査や、Th1/Th2検査に関してはエビデンスレベルが低いのであえてする必要はないと思いますし、不育症検査としてバイアスピリンを服用するのもエビデンスは非常に低いものだと考えます。
ドミノ移植という言葉を、生殖医療において私は初めて聞きました。
臓器移植の世界ではドミノ移植がありますが、ドミノ移植という言葉はそちらの先生が独自に使っている言葉で、生殖医療では一般的ではなく理解に苦しみます。
TRIO検査、EMMA/ALICE検査、ラクトフェリンの服用、子宮鏡検査、子宮内膜炎検査といろいろな検査をされていますが、これらで妊娠率が上がるという確たるエビデンスはありません。

胚盤胞を作ってPGT-Aをするのが治療としてエビデンスがある有効なものです。
PGT-Aで適胚(A胚ということでしょうか)が得られたのであれば、エビデンスレベルの低い検査に時間をかけるより、移植をされてはいかがでしょう。
質問者さんには、エビデンスが低いものより高いものを行っていくことをお勧めします。
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