【Q&A】オビドレル皮下注射の日を間違え~浅田先生

浅田先生に聞いてきました

浅田レディースクリニック浅田義正先生
名古屋大学医学部卒業。1993 年、米国初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精を研究。帰国後、日本初の精巣精子を用いた顕微授精による妊娠例を報告。現在、愛知県の名古屋駅前、勝川、東京・品川にクリニックを開院。著書に『不妊治療を考えたら読む本』(講談社)など多数。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
ふーこさん(40歳)
6月3日に凍結胚盤胞を移植し、5日にオビドレル皮下注を打ってください、と指示されたのに、
間違えて4日午前中に打ってしまいました。
オビドレルは卵を育てるために打つことが多いようですが、体外受精後にオビドレルを打つ理由はなんでしょうか?
また、日にちを間違えてしまったので、着床に影響ありますか?
よろしくお願いします。
こちらの質問を一見したとき驚きました。
オビドレルは細胞工学を使ったリコンビナントのhCG製剤です。
一般的に卵巣刺激をした最後の仕上げとして、hCGあるいはリコンビナントのhCGを使い、その後36時間~40時間くらいで採卵します。
そのため、調節卵巣刺激でなく、凍結融解胚移植でわざわざオビドレルを使うことが、私にはあまりよくわかりません。
ずっと以前に、胚移植でhCGを注射する、あるいは子宮内にhCGを入れると着床率がよくなるかもしれない、という論文があって、多くの医師が試し、私も試しましたが全く効果がないのでやめています。
ホルモン補充で胚移植をしているのか、それとも自然排卵に合わせて胚移植をしているのか、それによっても異なります。
自費診療なのかもしれませんが、オビドレルに凍結融解胚移植時の適応用法用量はないと思います。
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