【Q&A】病院選びについて~貝嶋先生

貝嶋先生にお聞きしました。

<みなとみらい夢クリニック 貝嶋先生>
1987年島根医科大学医学部卒業。2007年加藤レディスクリニック副院長に就任。2008年2月に不妊治療施設としてみなとみらい夢クリニックを開院。体への負担が少なく、患者さまが自然に近い治療を、安心して受けられるようにすることをスタッフ一丸となって努める。

※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください

ぼっちーさん(34歳)

2020年3月から不妊治療クリニックに通い始めました。
4回採卵するも受精卵が育たず、一度も成功することなく2021年5月に違う不妊治療病院へ転院をしました。
そこでも1年近くタイミング法や人工受精をしましたが、結果が出ずに今年3月に体外受精。結局、前回の病院と同じ結果に終わりました。
私達夫婦には理由があり、2019年に主人が甲状腺癌になり甲状腺、副甲状腺全摘出をしました。
そして放射線治療を受けたため、精子が減ってしまい乏精子症になってしまいました。
落ち着いた1年後に妊活を始めたのですが、精液検査で引っかかり体外受精スタートとなりました。
しかし、年々精液所見は改善をしてきており、現在はタイミング法でも十分大丈夫なほどまでデータが改善しております。
特に運動率、奇形率なども問題なく現在はステップダウンをしてタイミング法を試しています。
私は不妊検査は一通り全て行いましたが特に問題は見つかりませんでした。
現在かかっている先生は、いつも生理10日目辺りにエコーで卵胞チェックをしてタイミングの指導をしてくださるのですが、最近、排卵の期間が遅くなってきており、前までは13日~14日で排卵していたのに最近は20日ほどかかるようになりました。
そのことを相談し、排卵誘発剤の薬の事を相談すると、その先生は薬やサプリなどを使うのがすごく嫌いでこだわりがあるらしく一向に拒まれます。
今飲んでたほうがいいサプリなどを聞いても「サプリなんかいらない」と言われてしまいます。
そこで、最近違う不妊治療クリニックにセカンドオピニオンで話を聞きにだけ行きました。
そちらの病院は「必要と判断したら、薬やサプリを併用しながらタイミング指導もします」とのことでした。
確かに、誘発剤の副作用もあり内膜が薄くなったり、頸管粘液減少などあるので、使用しないほうが良いのかもしれません。
ただ、一度も妊娠もできず、ただただ日にちが過ぎるだけがもどかしくてたまりません。
まだ一度も試していない誘発剤を併用したタイミング法など、違う方法や可能性があるなら、できることは後悔なく治療を受けたい気持ちがあります。
現在の病院にとどまるか、新しい病院に転院したほうがよいのか、意思が決まらず悩んでいます。
何か参考になるアドバイスがあれば教えていただきたいです。

月経周期が31日であれば基本的に誘発剤を使用することは勧めません。

使用しても妊娠率に影響しないからです。

また誘発剤(例えばクロミッド)によっては頸管粘液を減らしてしまう副作用が生じると更に妊娠が困難になります。

タイミング法の場合、夫婦生活後、きちんと精子が子宮内に侵入しているかチェックするHuhnerテストを受けていらっしゃいますか?

このテストをクリアしないとタイミング法自体、適切な治療かどうか判断することができません。

体外受精は卵子のみではなく、精子も大きく関わってきます。

現在精子が正常であれば、体外受精の結果も変わってくるかもしれません。

また西洋医学的なアプローチから結果が出ない場合は体質改善や栄養学、統合医療的なアプローチも必要となるかもしれません。

>全記事、不妊治療専門医による医師監修

全記事、不妊治療専門医による医師監修

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