宇都宮先生に聞いてきました

うつのみやレディースクリニック 宇都宮智子先生

和歌山県立医大付属病院で体外受精などの不妊治療と研究に従事。2010年11月に『うつのみやレディースクリニック』を開院。一般不妊治療から、高度生殖医療までを行う。開院以来、訪れる患者様が、一日でも早く赤ちゃんを抱けるように、スタッフと一丸で治療を行っている。

※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください

みぃさん(39歳)

今まで採卵3回、移植4回しました。
《採卵》
1回目 14個採卵 胚盤胞3個(グレード2×1個、グレード3×2個)
2回目 2個採卵 5日目初期胚盤胞2個(グレード3×2個) 新鮮胚で移植
3回目 5個採卵 4日目桑実胚2個(グレード2×2個) 新鮮胚移植
《移植》
1回目 胚盤胞(グレード2) →陰性
2回目 胚盤胞(グレード3) →陽性 →妊娠5週不全流産(2021年11月)
3回目 初期胚盤胞(グレード3)×2個 新鮮胚移植 →陰性
4回目 4日目桑実胚(グレード2)×2個 新鮮胚移植 →陽性 →妊娠9週稽留流産(2022年4月)
流産2回経験し、PGT-Aを受けたいと思って説明を聞いたりしてますが、低AMHで卵が取れにくく、胚盤胞到達率も悪くてグレードも低いので、PGT-Aの検査に出せる卵が取れるのか、移植まで出来ず何度も採卵する事になるのではないか…と不安で、今後の治療方針を決められず悩んでいます。
夫婦の染色体検査、不育症検査の結果は異常ありませんでした。
2回目の流産手術後の胎児染色体検査はまだ結果が出ていません。
PGT-Aは保険適応外でもあり、費用面の負担も大きいです。
保険適応の治療で、もし他に可能性があるやり方があればご意見いただきたいです。

流産ではありますが妊娠率が50%ですからとてもがんばって治療して結果をだしている印象でした。

PGT-Aする場合は移植できなくてもすべて自費でリスクがおおきいですよね。

先進医療(保険診療に併用できる自費負担の技術)として
PICSI:ヒアルロン酸培地で成熟精子を選別してICSIする
IMSI:強拡大顕微鏡で精子を観察して選別、ICSIする
ことで胚盤胞になるようないい胚ができるかもしれません

子宮内細菌叢検査で子宮内環境をチェックすることも重要です。

胚盤胞でなくても妊娠されているので、子宮内膜スクラッチ(これも先進医療で前周期に子宮内膜を刺激して着床しやすくしておく技術)して次周期に移植する方法もあります。
これなら胚盤胞でなくても移植できます。

保険適用の技術ではないですが、検討する余裕があれば考えてみてください。

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