自己流タイミング法を続けています。今後、受けるべき検査は?

神谷レディースクリニック 岩見 菜々子 先生 札幌医科大学卒業。2014 年より神谷レディースクリニック勤務。日本生殖医学会生殖医療専門医。日本産科婦人科学会認定専門医。日本抗加齢医学会専門医。
相談者 : よこさん(31歳) 基礎体温測定や排卵検査薬の使用、生活習慣改善などを行い、自己流でタイミングをとっています。夫は精液検査済みで、若干、奇形率の値が良くありませんでした。また、1周期の排卵期に多くて2 度のタイミングが限度のようです。私は婦人科系の検査は現時点では行っていません。生理周期は28 〜33 日くらいで安定。基礎体温は、高温期と低温期がなんとなくはわかる程度です。今後、クリニックに行く際、はじめに女性側が受けるべき検査はどのようなものがあるのでしょうか。

妊娠を考えて受診する患者さんが、一般的に受ける検査にはどのようなものがありますか?

岩見先生●まずは採血をして、卵巣にある卵子の予備能などを見るAMH値や、最近は甲状腺機能が妊娠機能にも関係するといわれているので甲状腺ホルモンなど、ホルモンバランスを検査。また、超音波検査で子宮や卵巣に病気がないかも確認するのが一般的です。
 当院では、子宮卵管造影検査や子宮鏡検査を受けることもおすすめしています。卵管に問題があったり、子宮内に着床障害の原因になるポリープがあったりしても、無症状のことが多くあるからです。また、クラミジアや淋菌などの性感染症も、早い段階で検査し治療をしておくことで、将来、不妊になるリスクを下げることにつながります。不妊症の原因はさまざまですが、症状があることが少なく、また、原因によって治療方針が変わってきますから、最初の段階でこれらの検査をひと通り行うことが大切だと思います。
 月経周期も確認できるよう、生理日を記録しているアプリや、基礎体温表等を持参していただくといいですね。

精子の奇形率の値が良くない場合、どのような治療法がありますか?

岩見先生●奇形という言葉から、生まれてくる子どもに影響するのでは?と不安になる方がいらっしゃいます。実は奇形精子は珍しくなく、WHOの基準でも精子正常形態率が4%以上なら正常。よこさんのご主人の場合、値が良くないのは「若干」とのことですから、あまり心配しなくていいでしょう。
 ただ、精子も卵子と同じように質が大切。運動率を高めるためには喫煙をしない、亜鉛を摂取することが重要。最近はビタミンDが受精能に関係するといわれていますが、当院で検査してみたところ、90%以上のカップルに欠乏または不足がみられました。今は、日光を浴びる機会が減っている方が多いですから、サプリメントを活用するのがいいかと思います。

自己流タイミングでの注意点はありますか?

岩見先生●精子の受精能力は射精後2〜7日程度ですが、卵子が受精できる期間はとても短く排卵から12〜24時間。排卵日が予測できるのであれば排卵日より前にタイミングをとるのがポイントです。よこさんの年齢の場合、毎月2回程度のタイミングをとっても、半年〜1年以内に妊娠しないのであれば、早めの受診がおすすめです。
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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。