今後の治療方法について、自然周期でいくか迷ってます!

2人目不妊治療中。今後、自然周期を試してみるか人工授精を試してみるか迷っているさっさんには、どんな治療法がベスト? 小田原レディスクリニックの西原富次郎先生に教えていただきました。

小田原レディスクリニック西原富次郎先生 東京女子医科大学病院麻酔科を経て、JA静岡厚生連静岡厚生病院産婦人科で産科・婦人科手術、不妊治療の経験を積んだ西原先生。2019年1月、小田原レディスクリニック院長に就任し、2021年3月、医療法人社団謙翠会理事長に就任。一人ひとりにあった治療をあらゆる角度からサポートし、卵子の質を高めるためのサプリや漢方を積極的に導入するのはもちろん、鍼灸にも力を入れている。

さっさん(37歳)1人目は体外受精で妊娠&出産。2人目不妊で今年の1月から体外受精再開中です。ショート法やアンタゴニスト法で刺激して4回採卵するも卵が1〜4個しか採れず、直近2回の採卵はどちらも異常受精で卵が壊れていたりして受精しませんでした。今後の治療を自然周期でいくべきか、ステップダウンして人工授精を数回やってみるか、迷っています。また、いずれにしても今までやっていない検査もひと通りしてみたほうがよいか気になっています。具体的にはビタミンD、亜鉛、子宮内膜炎などです。

自然周期での採卵は卵子の染色体異常率が低い

着床前診断を行う際に刺激周期で採った卵は10個中8個に染色体異常が認められ、自然周期で採った卵にはほとんど染色体異常がないというデータがあります。異常受精を繰り返していたり、年齢的に35歳を過ぎている、AMH値が低いという方こそ、たとえ1〜2個しか採れなくても染色体異常の可能性が低い自然周期の採卵のほうがより結果につながると思います。さっさん自身も試してみたいと考えているようですし、主治医に相談してぜひ自然周期にトライしてみてはいかがでしょう。

ステップダウンで妊娠をめざすのは難しい

人工授精へのステップダウンについてですが、さっさんは1人目出産時にはタイミング法で1年半、人工授精2回を経て、最終的には体外受精で授かっています。タイミング法を3周期繰り返して結果が出ていない方が、4周目以降も同じ方法を繰り返した場合、妊娠まで進める人は5%以下というデータもあります。人工授精もいわゆるタイミング法ですから、体外受精から人工授精へのステップダウンは確率の低い治療法になると思います。

卵巣を休ませたり、排卵をリセットするという目的で一定期間治療をお休みしている間に「せっかく排卵しているのだから」という気持ちで人工授精を試してもよいとは思いますが、確実に結果を出したいのであれば、このステップダウンでは難しいでしょう。

 

体を自然の状態に整えて、卵質改善をめざす

よい栄養素が体内にじゅうぶんになければ、よい卵子はできません。当院では他院で強い排卵刺激を受けてきた患者さんにはリセットして影響を取り除いてから次の自然周期での採卵に進んでもらうようにしています。そして、リセットしている間に「卵質改善プロジェクト」をおすすめしています。内容は、血液検査をして栄養状態を解析し、ビタミンBや鉄、亜鉛などの体内含有量を分析し、必要に応じて補充すると同時に、体内デトックスを実施。体を自然な状態に整えてあげることで、功を奏する方は目に見えて胚盤胞の質が改善されています。

どんな治療をしても、受精卵の質が低ければなかなかよい結果に結びつきません。さっさんは37歳ということなので、年齢的にリセット期間を無駄にしたくはないと思いますので、ピルを使ってリセットしている時間を利用して体内の栄養を補充していく、という方向で頑張っていただきたいですね。

 

最後に

体を自然な状態に整えていい卵子を獲得するとともに、子宮筋腫が不妊の影響として疑われるなら摘出し、卵管が詰まっているなら卵管鏡下卵管形成術(FT)で卵管を通すなど、移植の環境(子宮、卵管、卵巣)を正すことも忘れてはいけません。特に、タイミング法で授かることができない方には卵管因子が大きく関係している場合が多いので、卵管の状態を改善することが大切だということを意識して治療をうけてください。

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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。