PRP療法にもチャレンジ

年齢を考えて、より成功率の高い治療を

高齢での妊活スタート。「できることはやってみよう」PRP療法にもチャレンジ

40歳で結婚。ご夫婦の仕事の関係で結婚後しばらく別居が続き、その後本格的な治療をスタート。少しでも成功率の高い治療を選択し、無事に出産に至った妊活を振り返っていただきました。

40歳オーバーでの妊活だからこそ時間は大切に

40歳で結婚し、仕事の都合で1年間ほど別居していたというあきこさん。その後仕事を辞め、同居を機に、子どもが欲しいと考えた時「年が年だし、妊活をすぐ始めなければいけないね」と夫婦で話し合ったのだとか。年齢のことを考えると「妊活を始めたからといってすぐ妊娠できるとは思えず、何かきっと妊娠しづらい原因があるはずだからと考え、インターネットで不妊治療の専門クリニックを探しました」。

そして、家からも通いやすく、地元でも有名なクリニックを見つけて通院することにしました。

初診前説明会に参加後、風疹抗体検査を受けたところ、十分な抗体がなかったため、風疹ワクチンを接種。2カ月の待機期間を経て治療を始めました。さまざまな検査の結果、ご主人は問題なく、あきこさんのAMH値が低く、妊娠しづらい状況であることが判明。

治療をステップアップ着床前診断も実施

「1回目の採卵では、なんとか受精できたので卵を戻してはみたのですが、妊娠には至りませんでした」

そして、間隔を空けて採卵する時に先生から遺伝子が正常かを調べる着床前診断を紹介され、受けることに。その後の採卵2回で体外受精顕微授精を行い、受精卵はできたのですが、染色体が多かったり少なかったりがあり、移植で40歳オーバーでの妊活だからこそ時間は大切にきませんでした。

なかなか状態の良い卵が採れず、移植ができない状態が続いていたのですが、4回目の採卵をすると、それまでよりも多くの卵が採れ、ほとんどが受精に成功。着床前診断でも“異常なし”の卵がありました

新しい治療・PRP療法に果敢にトライ!

「せっかく採卵できた状態の良い卵、なんとか着床につなげたいという思いがありました」とあきこさん。ちょうどその頃、通院していたクリニックで、子宮内膜環境の改善をうながすというPRP(多血小板血漿)療法が認可されました。PRP療法とは、厚生労働省に認可された、血液から抽出した高濃度の血小板を子宮内に注入する方法です。子宮内膜細胞が活性化され、受精卵が着床しやすくなると考えられています。先生からは、PRP療法は再生医療の一環で、体への負担も少なく、アレルギー反応等の心配がなくて安全性の高い治療法だと説明を受けたそう。

「治療内容が書かれたパンフレットをもらって、主人と相談したのですが『できることはやってみよう』ということでPRP療法を受けることに決めました。おそらく、このクリニックで初めての治療だったのではないでしょうか」

治療の流れは、血液を採取し、調整したPRPを子宮腟内に注入。通常、治療後の安静も含めて約1時間かかります。月経周期の12日前後に2回注入し、子宮内膜の厚さをエコーでチェックします。あきこさんは無事にその後、胚移植となりました。

「通っていたクリニックでは前例のない治療なので、多少の不安はありました。でも、移植などと同様の環境で注入するので、体への負担もなく、それ以上の不安や怖さを感じることはなかったです。それよりもこの時点で私は43歳。数少ない状態の良い卵をムダにしたくない、という思いのほうが強かったです」とあきこさん。その後着床し、5~6週目に一度、出血はしたものの経過は良好でした。

そして、里帰りして出産し、無事に赤ちゃんが誕生。コロナ禍ということもあり、ご主人とは出産後も数回しか会えていないのだとか。ご主人も赤ちゃんと触れ合うことがなかなか叶わず、寂しい日々を過ごしているそうです。

妊活に背中を押してくれた先輩の言葉に感謝

ご夫婦で同居を始めた時に仕事を辞めて、治療に専念していたというあきこさん。

「本当は半年くらいで仕事に復帰しようと考えていました。しかし、いざ治療を始めてみると仕事をしながら治療をするのは厳しいなと感じ、復職は断念しました」

あきこさんが看護師として働いていた時の職場の先輩からの「妊娠・出産は今しかできないのだから、治療を頑張ったらいいじゃない。仕事は子どもを産んだ後でもこの先20年はできるから。子どもを授かると人生変わるわよ」という言葉に背中を押されて、治療に専念することにしたのだとか。

「実は定期的に更新が必要な資格を取得していて、妊活や出産・育児などによる離職期間が長期化すると、更新がしづらくなるのではと焦っていました。そんな時に先輩から『出産後に、またいくらでも経験を積めるじゃない』と言われたことがあって、モヤモヤしていた気持ちが吹っ切れました。本当に、この先輩の言葉に感謝しています」

現在、あきこさんはご実家で子育てに奮闘中。「母や姉にサポートしてもらっているので助かっています。授乳している時の子どもの顔はなんとも言えず愛らしいです」とニッコリ。もう少し子育てが落ち着いたら、仕事復帰を考えたいそうです。

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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。