せっかく妊娠したのに、出産までたどり着けず、流産を繰り返すことも…
出来るなら、流産を避けたいものです。
反復流産ならなおさら、必要な検査で避けることが出来るなら、検査しておきたいですね。
スタディーケースを田中先生にお答えいただきます。
田中 温 先生(セントマザー産婦人科医院)順天堂大学医学部卒業。越谷市立病院産科医長時代、診療後ならという条件付きで不妊治療の研究を許される。度重なる研究と実験は毎日深夜にまで及び、1985年、ついに日本初のギフト法による男児が誕生。1990年、セントマザー産婦人科医院開院。日本受精着床学会副理事長。順天堂大学医学部客員教授。
天使ベアさん(33歳)2014年妊娠後初期の流産、この時掻爬手術をうけ、 不妊治療再開後、4回の採卵、7回目の移植にて昨年妊娠、 やっと授かる事ができ、今年安定期に入る事ができホットしたのもつかの間、1月、17wで破水し、流産、死産してしまいました。 凍結胚を、破棄することはできないので、 いつかお迎えしようとは思っているのですが、その際、不育の検査や、PGT- Aの検査を受けるべきか悩んでいます。 不妊治療再開に向け、 受けた方が良い検査など参考までに教えて下さい。
これまでの長い不妊治療ご苦労様です。 長い間大変つらい治療を続けられたことでしょう。
せっかく17週 まで育ったのに本当に残念です。 まずお聞きしたいのはこの流産したお子さんの染色体を調べられま したか?AMHが年齢の割に低いのでおそらく卵の数は3~4個未 満でしょう。 しかし胚の質は決して悪くないようですのでチャンスはあると思い ます。しかし、日本産科婦人科学会は昨年よりPGT-Aの臨床研 究を開始し、この1年間で1,000症例のデータを出しておりま すが、その結果35歳以上の場合、 採卵した卵の過半数で染色体異常を起こすことが分かってきており ますので、私は次回PGT-Aをされることをお勧めいたします。