柏崎祐士の妊活教室Lesson2 不妊治療の検査

いよいよ不妊治療を院を、ま 必須の検査とその目 査で不妊の原がわ産婦人科の柏崎祐士先

 

かしわざき産婦人科●柏崎 祐士 先生 京都府立医科大学医学部卒業。2000 年まで日本大学板 橋病院で主に不妊治療に従事し、その間、米国エール大 学医学部産婦人科で研修。その後、「かしわざき産婦人科」 副院長に。日本生殖医学会生殖医療専門医、日本産科婦 人科内視鏡学会認定医。

ドクターアドバイス

血液検子宮卵管造影検精液検査は須の基本検

ーナトや子宮卵管造影検療の意味

基本検不妊原因が

不妊症ではまずどのような検査をしますか?

排卵しているかどうかホルモンを調べる血液検査・子宮卵管造影検査・精液検査、この3つは年齢にかかわらず、当院では初診の方全員に受けていただいています。

血液検査は生理開始2~3日目と排卵期、黄体期の時期にポイントを絞って実施。精液検査は男性の検査で、本来は来院していただき、採精室で精液を採っていただくのが望ましいのですが、それだと仕事を休まなければならないなどハードルが高くなってしまうので、当院では自宅で採って 3時間以内に施設に持ってきていただくという形でも構わないとお伝えしています。

子宮卵管造影は子宮の形の異常や卵管が通っているかどうか、レントゲン撮影で調べる検査。腟から造影剤を入れるので感染というリスクがゼロではありません。何度も繰り返して行う検査ではなく、当院では1年に1回を目安にしています。これら3つの検査は原則保険適用になります が、血液検査は1周期1回までしか適用にならないので、それ以外は自費の検査に。ただ高額なものではなく、1回3000円程度なので負担はそれほど大きくないと思います。

自費の検査でほかに初診の方に受けていただきたいのはAMH検査。これは採血し抗ミュラー管ホルモン値を計測する検査ですが、残っている卵子の数の目安や多囊包性卵巣の傾向などを調べることができるもの。治療方針を立てる参考にもなるので、ぜひ受けていただきたいと思います。検査費は当院では6000円前後。1年、もしくは 2年に1回受けていただければ十分です。

検査をしながら併行して治療も進めていくのでしょうか?

不妊症検査の1つに、ヒューナーテスト(排卵日付近に性交を行い、    時間以内に来院して子宮頸部の精子の数と運動を観察)というものがあります。この検査は治療の1つといってもいいかもしれません。

たとえば生理中に初診で来られて、前述の3つの検査をし、排卵のタイミングをみてヒューナーテストを実施。精子の数がたくさん確認できれば、そこですぐに妊娠する方もいらっしゃいます。

子宮卵管造影検査にも治療の意味合いがあるかもしれません。狭くなっていた卵管に管を入れると通りが良くなることがあるので、検査直後は妊娠率が上昇するといわれています。

基本検査を終えるまでに1周期を要しますが、その間もタイミングをとることは可能で、妊娠される方も多くいらっしゃいます。

最初に行う不妊症の検査では原因がわからないこともありますか?

昔は原因不明の不妊は全体の 25%くらいでしたが、検査の精度が上がったり、検査内容自体の進歩により、今は 10% 程度に下がったといわれています。

ただ、現在も基本の検査や一般不妊検査だけでは原因がわからないこともあります。当院の場合、基本の検査で異常がない場合、3周期程度タイミング療法を行い、結果が出なかったら人工授精、腹腔鏡検査を実施。それでも難しかったら体外受精と、ステップアップ方式で進めて原因の検索と妊娠の成立を目指していきます。現在の生殖医療水準で一番高い体外受精をして、原因不明の状態をクリアしていきましょう、ということですね。

またステップアップについては、精液検査や抗精子抗体検査などで、早めに原因がわかれば順番を飛ばすこともあります。

「早く不妊原因を知りたい」「早く妊娠したい」という気持ちはどなたにもあると思いますが、結論は急がないこと。不妊治療はじっくり攻めていくしかないので、治療のスタート時点であせらないほうがいいでしょう。もし検査で異常が見つかれば、それに対処する方法はありますからご安心ください。初診、検査段階からご夫婦でお互いの気持ちを確認し、足並みを揃えてじっくり臨んでいただくことが大切だと思います。

 

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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。