責任と自覚をもって 新たな生命の誕生をサポート
不妊治療の現場で、主に「培養室」で精子、卵子、 受精卵を扱い、受精卵の培養・凍結、精子精製・ 媒精等を行う胚培養士。
最先端の技術を駆使し て治療をサポート。
福井ウィメンズクリニックの ケースをご紹介します。
受精卵の培養技術は日進月歩。 チームとして「二人」をサポート
当院では認定培養士が複数名おり、数 年前から動画のように胚を観察するこ とができる装置「タイムラプス培養シ ステム」を使用しています。これにより、 観察ごとに胚を培養器から出す必要が ないため、一定の条件を保ちながら胚 を培養することが可能となっています。 しかしながら、いかなる業務において もヒューマンエラーの可能性を認識し、 その発生を限りなくゼロにする努力が 重要と考え、培養士がお互いに監視・確 認しながら作業を行っています。
近年、体外受精に関する技術の進歩 は目覚ましいものがあります。次々に 登場する治療技術に対して、ご夫婦が 一緒になって理解を深めていくために、 カウンセラーコーディネーターにより カウンセリングを行っています。胚培 養士も担当制で培養を行い、それぞれ が自分の役割を考えながら責任を負い、 チームとして治療がスムーズに進むよ う努めています。
培養士になったきっかけを 聞かせてください。
不妊治療における 胚培養士さんの 役割を教えてください。
私は約 16 年、胚培養士としてこちらでお 世話になっています。卵子や精子をお預か りして受精させ、胚の成長を見守ったり、 時には凍結保存を行い、その凍結胚を移植 時に融解し、医師へと引き継ぎます。
さらに培養士に加え、体外受精コーディ ネーターの資格を取得し、体外受精を行う ご夫婦への面談やカウンセリングも担当し ています。患者さまと直接向き合うことで、 ご夫婦と胚とのつながりをより身近に感 じ、日々の培養業務に生かしていきたいと 思っています。
患者さまの不安やお悩みに 対して心がけていることは ありますか?
当院では、患者さま一人ひとりに合った オーダーメイドの治療を行っており、医療ス タッフ一人ひとりも大切な役割を担っていま す。医師はもちろん、培養士も患者さまとの 直接的なコミュニケーションを図り、不明点 や不安をできる限り軽減するよう“顔がみえ る”治療に努めています。
治療経過がよくない場合には、これまでの経 過を振り返ることでポイントを押さえ、次の治 療へとつなげていけるよう心がけています。