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凍結胚盤胞移植 神谷 博文先生【神谷レディースクリニック】
凍結胚盤胞移植
凍結胚盤胞移植とは どのような方法ですか? メリットは何ですか?
体外受精や顕微授精で受精卵を培養し、子宮内への移植を行う場合、受精後1日目の前核期から3日目の8細胞期の初期胚を移植するのが初期胚移植。
4日~6日目まで培養をして移植するのが胚盤胞移植です。
培養日数が長い分、良好な胚を選びやすく、初期胚での移植に比べて着床率が高くなるメリットがあります。
胚移植には、受精卵を採卵した時の周期で子宮に戻す「新鮮胚移植」と、培養した胚を一度凍結して、適切な時期に融解胚を子宮内に戻す「凍結胚移植」があり、胚盤胞で凍結した場合を「凍結胚盤胞移植」といいます。
1回の採卵で複数の良好胚が得られた場合、複数回の胚移植が可能になり、妊娠率の向上が期待できます。
また、その都度採卵を行うよりも、経済的にも、精神的、身体的にも患者さんの負担を軽減することができます。
また、排卵誘発剤でのOHSS(卵巣過剰刺激症候群)の予防や、子宮内膜が薄く着床しにくいなどの場合は、子宮内膜がベストな状態になるまで待って、移植を行うことができるのも凍結胚盤胞移植のメリットです。
凍結胚盤胞移植 スケジュール
凍結胚盤胞移植の場合 移植日は どう決まるのですか?
凍結胚盤胞を移植する方法には、自然排卵周期による移植(自然周期法)とホルモン補充周期による移植(ホルモン補充周期法)があります。
自然周期法は、自然排卵のタイミングに合わせて凍結胚盤胞を融解し、移植する方法です。
卵胞の発育や排卵の確認、ホルモン検査などで排卵日が確定したら、その日を採卵日( 0 日目)として 5 日目に融解して移植します。
重要なのは、胚の発育と子宮内膜の発育を同期させて移植することです。
ホルモン補充周期法に比べて薬代があまりかからないのがメリットですが、検査のために頻回に通院する必要があること、移植日が限定されることから、忙しい人にとっては負担になる場合があるでしょう。
ホルモン補充周期法は、卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を用いて着床に適した子宮内膜をつくり、移植する方法です。
移植する日は患者さんの都合に合わせて選択することができ、また、ホルモン値や卵胞のモニタリングの回数も少なくてすみます。
なお、自然周期法とホルモン補充周期法では妊娠率に差はありません。