卵胞検査について

モニターに卵胞が 大きく映るように できているって本当?

田口 敦 先生 昭和大学医学部卒業。昭和大学産科婦人科学教室入局後、 昭和大 学産科婦人科学教室助手に。国立精神神経センター国府台病院、佐 野厚生病院を経て、1999年医療法人三秀会理事に就任。2000年 国立長野病院、2001年鉄蕉会亀田総合病院医長、2002年三秀会 中央クリニック副院長に。2003年宇都宮中央クリニック院長に就任。 2009年より現職。学生の頃はスキー、テニス、ダイビングを趣味にして スポーツマンの田口先生。現在は多忙でなかなか体を動かす機会がない そうですが、年に一度程度は沖縄にダイビングに行かれるそうです。
momosunさん(38歳)からの相談 Q.約2年間不妊治療に取り組んでいます。半年前から漢方治療を始めていて、並行 して婦人科でもタイミング療法を実施(人工授精体外受精も以前かかっていた 病院で経験しています)。先日、不妊治療の現場でも働いていた経験があるとい う漢方医から、「卵胞チェックはモニターに卵胞が大きく映るようにできていて、 病院の指示通りにタイミング療法や人工授精をしても、実際はまだ卵胞は小さい ので子どもはできない。モニターを作っている会社がいっていたことなので間違 いない」といわれ、困惑しています。「子どもを授かりたいなら、病院の指示より も3~4日遅く、リセットより15日はおいてからのタイミングが良い」とのこと。 私はあくまで漢方は補助的医療ととらえており、病院の判断を目安にしていました。 実際に、治療の都合で卵胞を大きく見せることなんてあるのでしょうか?

モニターが?

ちょっと衝撃的な内容ですが、モニター自体が卵胞を大きく見せるようにできているということはあるのでしょうか。
田口先生 僕はモニターを作っている側ではありませんが、これは信じられないことですね。
実際に臨床で使っている機器というのは、卵胞計測に特化したものではありません。
医療用の機器なので、映ったものはどのような部分でも極力正確に観察できるように作られているはずです。
ですから、「卵胞だけが大きく見えるように」というのはちょっと考えにくいですね。
漢方医の先生がどのような意図でそんなことをおっしゃったのか、もしくはmomosunさんが言葉の意味を勘違いしてとってしまったのか。
真相はわかりませんが、モニターが卵胞をわざと大きく映しているということは、基本的にないと思っていただいていいでしょう。

漢方は補助医療

婦人科と漢方、2人の先生の意見が違うので戸惑っているようですが。
田口先生 僕は西洋医学の医師ですが、患者さんのなかには漢方医療と併用して妊娠された方もいるので、考え方が違う2人の先生のもとで不妊治療することが良くないとは思っていません。
それぞれの先生たちと信頼関係が成り立って進んでいけばいいのですが、この方はあまりいい状態ではないようですね。
そうなると気持ちを集中して治療することが難しくなってしまいます。
ご本人もおっしゃっているように漢方はあくまでも補助的医療と考え、基本の治療に関しては経験値のある婦人科の先生を信頼されたほうがいいのではないでしょうか。

年齢を考えた治療方針を

これからの治療方針について、何かアドバイスはありますか。
田口先生 2年間不妊治療を続けて、今、タイミング療法と漢方にトライしているのは、どのような経過からでしょうか。
人工授精も体外受精もやって結果が出なかったので、自信を失って今の方法にたどり着かれたのかもしれません。
しかし、現在のご年齢は 38 歳。
「年齢が高くても生 理も排卵も順調なので、まだ大丈夫」と思っている方も多いかもしれませんが、30 代後半頃から1回の排卵周期あたりの 妊娠率は急激に下がってきます。
2年の間、一般不妊治療をしっかりやってきたにもかかわらず、結果が出なくて体外受精に進んだのであれば、その段階でステップダウンというか、まったく違う治療に進んでしまったことに疑問を感じますね。
現在の年齢を考えて、少しでも妊娠率を上げられる治療法に臨まれたほうがいいのでは。
前回の体外受精でうまくいかなかった原因を分析し、再びチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
漢方は併用しつつも、基本の部分でもう少し客観的な診断とスピーディな治療が必要なのではないかと思います。
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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。