2人目での不妊 原因不明なのですが体外受精は有効ですか?【医師監修】

原因不明の不妊には、体外受精は有効なのか、 もっとよく原因を探ってみるべきなのか……。 厚仁病院の松山先生にお話を伺ってきました。

【医師監修】松山 毅彦 先生 Q. 東海大学医学部卒業。小田原市 立病院産婦人科医長、東海大学 付属大磯病院産婦人科勤務、永 遠幸レディースクリニック副院長を 経て、1996 年厚仁病院産婦人科 を開設。日本生殖医学会生殖医 療専門医。おひつじ座のA型。野 村克也氏を尊敬する松山先生。患 者さんの気持ちに寄り添った医療 を心がけ、スタッフの指導にも野 村流マネジメントを参考にされてい るそう。
あこさん(主婦・36歳)からの投稿 Q. 2 人目が不妊で病院に行ったところ、 原因不明不妊と言われて、体外受精をする予定です。 原因不明の場合、体外受精は有効なのでしょうか? また、2 人目不妊の場合、※ ピックアップ障害 着床障害、  ※ 受精障害は考えられるのでしょうか? ちなみに、1人目は卵管造影検査後に自然妊娠しました。 自分では、卵の質が原因かな……と思っています。 
※ピックアップ障害:排卵した卵子を卵管内に取り込む機能がうまく働かない状態。※受精障害:卵子も精子も一見異常がない のに受精できない状態。

原因不明の不妊症??

原因不明不妊とは、どういうことなのでしょうか?
松山先生  時々、私の患者さんに「原因不明不妊には、原因(不妊要素)がないということですか?」と聞かれることがありますが、そうではありません。
原因不明というのは、あくまでも現在の検査方法では把握できないだけで、原因がないわけではないんですよ。

治療を進めて判明する原因も

先生はこの原因不明に対して、どのようなアプローチをしていらっしゃいますか?
松山先生 一般的には何周期かの一般不妊治療を行います。実は治療していくうちに見えてくることもあるんです。たとえば、 ※管粘液や抗精子抗体といった問題です。
※頸管粘液と抗精子抗体:通常、排卵期になると頸管粘液の分泌量が増え、精子が子宮頸管を通過しやすくなるが、この粘液の分 泌量が少ない場合がある。またこの粘液中や子宮、卵管内に精子の運動能力や受精能力を奪ってしまう物質がうまれることがある。この物質が抗精子抗体。
一方で、検査結果に異常はないのに、よくよく話を聞いてみたら、タイミングを逃していたという、根本的なところに問題がある方もいます。また、精子の数が少ないといった男性側の問題に対して、治療の可能性があるのであれば、まずは男性側からアプローチしてみることもあります。
年齢など、おかれている環境にもよりますが、原因不明不妊=体外受精という結論を急がずに、もう少し根本的な部分を探ってみることも一つの方法なのかなと思います。体外受精にはそれなりに費用もかかりますし……。
そのためには、一般外来でできるすべての検査・治療を丁寧に行ったうえで、検査に異常がなければ、タイミング指導、周期指導を行う。それがダメなら次のステップへ……というように、段階を踏みながら、患者さんと一緒に原因を見つけ出していく努力が大切だと思います。

体外受精の有効性

それでも原因がわからない場合は、他にどんなことが考えられるでしょうか?
松山先生 あこさんも指摘されているように、ピックアップ障害の可能性は大きいでしょうね。
というのも、ピックアップ障害は、現在のところ検査方法がありませんから。ただ、必ずしも言い切れないのは、ピックアップ障害を疑って体外受精を行ってみたら、受精障害や着床障害が隠れていたということもあります。
それに、卵の質の問題も考えられますね。そういった意味では、ご自身が納得されたうえで、体外受精を試してみることは有効だと思いますよ。
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