治療中に飲んでいた クロミッド Ⓡなどの影響で 無排卵になったのか、不安

ささ山 高宏 先生 産業医科大学医学部医学科卒業。産業医科大学病院、和歌山労 災病院、九州労災病院、セントマザー産婦人科医院の勤務を経て、 1997年4月、幸の鳥レディスクリニックを開業。患者さん一人ひとりを 大事にする姿勢で生殖医療に携わる。A型・おひつじ座。数年前に海 水を採取して顕微鏡をのぞいた時、ふじつぼの幼生に出会って以来プ ランクトンにはまっている。晴れてこの度日本プランクトン学会にも入会、 「自分が見たプランクトンについて記述があると面白い」そうです。患 者さんから、プランクトンのガチャをいただくことも。
ツタパンさん(32歳)からの相談 Q.1月から不妊治療を始め、6~8月までに3回AIHを行いましたが、妊娠に至りま せんでした。ずっと薬を飲んでいることへの不安と精神的にも疲れてしまったので、 8月末頃の生理後から年内は治療を休むことにしました。治療中はクロミッドⓇの影 響か、排卵痛があったのですが、それも今周期はなかったので、もしかして無排卵?  とは思っています。基礎体温も一時中断していて、今が高温期かどうかも分かりませ ん。質問ですが、8月までに飲んでいたクロミッドⓇやルトラールⓇ、カバサール Ⓡの影 響で今回無排卵になってしまったのでしょうか? 病院を変えようと思っているので すが、新しい病院へ行く場合、何日くらい生理が来なかったら行くべきでしょうか?ち なみに潜在性プロラクチン血症でカバサールⓇを週1回、黄体不全ではないけれど、 着床を助けるためにルトラールⓇを飲んでいました。

薬の影響で無排卵はない

クロミッドⓇやルトラールⓇなどの服用は 無排卵に影響するのでしょうか? また ツタパンさんの無排卵の原因は何だと考 えられますか?
ささ山先生 ツタパンさんが8月まで飲んで いたクロミッドⓇやルトラールⓇ、カバサー ルⓇの影響で無排卵になることはありませ ん。
排卵は、ちょっとしたストレスや体調 不良でもすぐに起こらなくなったり、遅れ たりすることはよくありますよ。
おそらく、 治療による疲れと精神的なストレスで一時 的に遅れているだけだと思います。
ツタパ ンさんも「ずっと薬を飲んでいることへの 不安と精神的にも疲れてしまった」と、治 療を休まれているようですから、排卵への 影響は十分に考えられると思います。
急な肥満や、やせも、無排卵や排卵の遅 れの原因になります。
ツタパンさんは治療 の休憩に入ってから食べ過ぎたり、運動不 足になったり、急なダイエットを始めたり していませんか。
また治療中、ツタパンさんは潜在性高プロ ラクチン血症があったそうですね。
カバサー ルⓇの内服を現在は中止しているので、潜在 性高プロラクチン血症の影響で月経異常が起 こっている可能性はありますよ。
転院を考えていらっしゃるようですが、 ツタパンさんに今後のアドバイスをお願 いします。
ささ山先生 今がどのような状況かを知るため に、早めに新しい病院を受診されることをお すすめします。
もし病院を受診されるのであ れば、前の病院での検査内容等データを持参 するといいでしょうね。
それから転院のタイ ミングについて、生理周期を気になさってい ますが、 9 月下旬になっても次の生理がきて いないのですから、その生理が来ない原因を 知るためにも早めの受診がいいでしょう。
ま た、もしかしたら排卵までが長くて、もう少 ししたら生理がくるのかもしれません。
生理が遅れているということは、次の治療の材料 にもちろんなりますから。
それらを踏まえ、 ホルモン検査とエコー検査等で、今回の月経 異常の状態(排卵の有無等)や原因について、 調べておくことが安心につながり、次の治療 に役立ちます。
ツタパンさんの相談内容の様 子からは、ホルモン異常がなければ無排卵の 場合でも黄体ホルモンによりリセットするこ とで、また本来の月経サイクルに戻ると思い ますよ。
ツタパンさんは精神的に疲れていらっしゃ るようですから、新しい病院へ受診後すぐに 不妊治療を再開せず、もう少しゆっくりされ てもいいと思いますよ。
ひょっとしたら排卵 しているかもしれないので、そのまま様子を みて基礎体温を測ることを再開させるのも一 つの方法です。
体温表を付けるということは、 単に体温の記録というだけでなく、排卵の有 無や黄体機能不全の可能性が分かるだけでな く、おりものの量や様子、お腹の痛み、風邪 を引いたなど体調を記録することで、月経サ イクルの中の自分の体調を理解することがで きます。
しかし、心から疲れている時は体温 表に一喜一憂せず、体温表から離れることも 大切ですよ。心に余裕をもってゆったりとし た気持ちで、治療を進めていかれるといいと 思います。

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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。