2人目不妊で体外受精中。結果が思わしくないのは何が原因でしょう?

あけさん(35歳)からの投稿 Q.治療歴2 年です。初の体外受精で、ロング法でスプレキュア ® を 1日3回、HMG注射を7本打ったところで第一子がインフルエ ンザにかかり、中止しました。生理3日目の数値は黄体形成ホル モン(LH)が3.0、卵胞刺激ホルモン(FSH)が9.0、卵胞ホル モン(E2)が8.4、抗ミュラー管ホルモン(AMH)が11.9。結局 採卵まではいきませんでしたが、当初5個見えていた卵が採卵 4 日前には2個しか見えませんでした。数が少なく卵巣機能がよくな いのでしょうか? また、卵の質はよくならないのでしょうか?

帝王切開とピックアップ障害

まず考えられる要因は、何でしょうか?
浅田先生 ここにはデータが書いてありませんが、1人目の出産が経腟分娩(正常分娩)だったのか、帝王切開だったのかにもよりますね。
帝王切開の場合、一度お腹を開いて手術しているから、その後に癒着が生じていると卵管の動きが悪くなったりして、ピックアップ障害の可能性が出てきます。
だから、手術をしたとか腹膜炎を起こしたとか、手術の後に熱が出て治りが悪かったとか、そういうことがあれば、原因になっているかもしれませんね。

卵巣予備能

あけさんの検査数値から考えられることは何かありますか?
浅田先生 FSHが 9.0 は、ちょっと高めです。
E2 は 8.4 、これはいいです ね。
これはスプレキュアⓇを使った後だと思います。
だから普通よりもうんと数値が低いのでしょう。
それからAMHが 11.9 。
これが一番 問題なんですよ。
11.9pM / mL という と、当院の患者さんのデータの平均値からあけさんの卵巣年齢をみてみると、 43 歳くらいなんです。
つまり、同世代の人に比べて卵巣の中に残っている卵の量が少ないということで、「卵巣予備能が低い」といえます。

AMHから考える排卵誘発

当初は5個見えていた卵が、採卵4日前には2個しか見えなかった、というのはどういうことでしょう?
浅田先生 普通は、育っていけば小さい卵も見えてくるから、だんだん数が増えていくものなんです。
超音波での見方が悪かったのか、注射の量が少なくて途中で萎んでいってしまったのか、詳しい状況はわかりませんが、あまりうまく排卵誘発ができていないのでは、と思います。
あけさんのような場合、浅田先生はどのように治療を進めますか?
浅田先生 僕の基準からいうと、あけさんはもともとロング法の適応ではないんですね。
35 歳くらいの方であれば、通常は左右の卵巣合わせて10 個以上の卵が見えてきます。
僕は今、AMHからその人に合った排卵誘発をしようと、いろいろデータを出しているのですが、AMHからいうと、あけさんの 11.9 という数値は、 ショート法がやっとできるかどうかというところなんです。
ロング法の適応ではなく、FSHが 9.0 あるので、注射に対する反応が最初から悪いことが予想される。
だからショート法のほうがよいのではと思います。
それでも卵が2〜3個しか採れなければ、簡易刺激法ということになりますね。
※ピックアップ障害:排卵した卵子を卵管内に取り込む機能がう まく働かない状態。原因の一つに卵子をピックアップする役割をもつ卵管采の癒着がある。
浅田 義正 先生 名古屋大学医学部卒業。1993 年、米国初の体外受精専門施設に留学し、 主に顕微授精を研究。帰国後、日本初の精巣精子を用いた顕微授精による 妊娠例を報告。2004 年、浅田レディースクリニック開院。2006 年、生殖 医療専門医認定。結果重視のアカデミックな視点で、最新の治療法を次々と 取り入れている頼もしきドクター。8月2日に待望の、体外受精(顕微授精 を含む)治療を専門とする浅田レディース名古屋駅前クリニックがオープン。 名古屋駅前の一等地に建つ名古屋ビルディング3 階にあり、設備環境に徹 底的にこだわっている。

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