けーちゃんさん(44歳)
採卵してもいつも採れても1〜2個で、胚盤胞にならないため「一度初期胚で凍結してみては?」と提案されました。
初期胚よりも胚盤胞移植のほうが妊する可能性は高いのではないでしょうか?
また、毎回、高刺激ですが、育つ卵の数が増えないことや、身体への負担を考えると、低刺激でもよいのではないでしょうか?
ハシイ産婦人科の佐藤 幸保先生に伺いました。

京都大学医学部附属病院および高松赤十字病院で体外受精など生殖医療を担当。患者さんそれぞれのニーズに応じて、個別化した不妊診療を提供することをモットーにしている。
資格:産婦人科専門医、生殖医療専門医、周産期専門医・臨床遺伝専門医
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
【質問1】初期胚と胚盤胞移植の妊娠率の違いについて教えてください。
40歳以上の女性の場合、初期胚移植の妊娠率は10%程度、胚盤胞移植の妊娠率は20%程度でしょう。
【質問2】高刺激から低刺激への切り替えのメリットとデメリットは何でしょうか?
メリット:身体的・経済的負担が小さい、デメリット:高刺激法と比べ採卵数が少なくなることが多い。
ただし、相談者さんの場合AMHが0.2と低いため、どんな刺激法でも多数の採卵は期待できません。ですので、高刺激法と低刺激法で採卵数はほとんど変わらないでしょう。
【質問3】低刺激でも育つ卵の数を増やす方法はありますか?
クリニックごとにいろいろな工夫はしていると思いますが、エビデンスの高い方法はありません。
【質問4】身体への負担を考慮した最適な刺激方法を教えてください。
相談者さんの場合、高刺激法でも1〜2個しか採卵できていないため、身体的・経済的負担の小さい低刺激法に切り替えることをお勧めします。採卵数の少ない周期のホルモン環境は自然周期とあまり変わらないので、内膜の厚さが保たれているであれば、できた受精卵を凍結して次の周期で融解胚移植するメリットはありません。治療期間の短縮、経済的負担の軽減にもなるので、同じ周期で新鮮胚移植を行うことをお勧めします。
【質問5】初期胚の凍結移植の成功率について、先生のご意見をお聞かせください。
40歳以上の女性の場合、初期胚の妊娠率は10%程度であり、妊娠するためには、低刺激採卵-新鮮初期胚移植を10回以上繰り返さなくてはいけなくなる可能性があります。