やかんさん(41歳)
採卵をしても凍結胚までいかない事が続き、治療を継続していくか悩んでいます。
今通っている病院では「AMHが低いから数はあまり取れないため採卵回数を増やすしかない」と言われています。
移植後に流産したものの2回妊娠しているため諦めきれない気持ちもありますが、上手くいかない理由は不明とのことで、対策ができません。
あまりにも採卵が上手くいかないのですが、何か考えられる対策はありますか?
北千住ARTクリニックの大野 基晴先生に伺いました。

2010年東海大学医学部医学科卒業。順天堂大学医学部附属順天堂医院、賛育会病院、越谷市立病院、大島医療センター、セントマザー産婦人科医院勤務を経て、2022年に順天堂大学浦安病院リプロダクションセンター副センター長に就任。2023年に北千住ARTクリニックを開院する。タイミング法からステップアップという従来の概念にとらわれず、すべての選択肢を提示し、その方にとってベストな方法で治療を行っていくことを大切に考えている。主役は患者さん本人。主人公が輝けるよう、アンパンマンのジャムおじさんのような存在で支えていくのが理想。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
【質問1】AMHが低い場合の最適な採卵方法は何でしょうか?
AMHが低い場合、卵巣の反応性が低いため高刺激法を行っても獲得卵子数が少なくなることがあります。個々の状況によりますのでこれが最適と言えるような方法はありませんが、一般的には刺激法の変更(低刺激法をされていないようなので低刺激を検討)、サプリメントや生活習慣の改善も一部の方には効果があるかもしれません。
【質問2】採卵後に凍結胚まで至らない原因として何が考えられますか?
現在受精後の胚盤胞になる過程でうまくいかない原因は特定されておりませんが、いくつかの要因が考えられています。まず、卵子の質が影響している場合があります。年齢やAMH値が低下していることから、卵子の成熟度や質の低下が考えられます。また、受精や胚の初期発育に問題があることもあります。これには、卵子や精子の染色体の異常、培養環境の影響などが関与することがあります。
【質問3】流産を防ぐための特別な対策や治療法はありますか?
流産を防ぐための特別な対策としては、不育症の原因を詳しく調べることが一般的です。血液凝固異常や免疫系の問題がある場合、それに対する治療が考えられます。また、流産のリスクを減らすために、生活習慣の見直しや適切なサプリメントの摂取が推奨されることもあります。ただし、具体的な治療法は個々の状況によって異なります。たくさんのことを調べたとしても、まだ原因不明の流産が多くあるだろうと言われている状況です。
【質問4】凍結胚を活用した治療の可能性について教えてください。
新鮮胚移植と比較した場合、凍結胚移植を行う方が妊娠率が高いと言われております。胚のGradeにより妊娠率の予測ができますが、新鮮胚移植の場合、2-3日目で移植することも多く、移植後にGradeのよい胚となったか不明となるのがデメリットです。ただしなかなか良好胚とならない場合には体外環境よりも体内環境で育つ可能性もあるため検討してもよいかと思います。
【質問5】治療を継続する際の精神的なサポートについてアドバイスをお願いします。
不妊治療は心身に負担がかかるものですので、精神的なサポートも重要です。まず、信頼できる家族や友人に気持ちを話し、サポートを受けることが大切です。また、専門のカウンセリングを受けることで、気持ちを整理し、前向きに治療に取り組むことができるかもしれません。趣味やリラックスできる時間を持つこともストレス軽減に役立ちます。自分を大切にしながら、治療に向き合ってください。