黄体ホルモンが低め。6年前の凍結胚は妊娠率に影響する?

相談者 :お茶が好きさん(41歳)
▶︎プロゲステロン値と凍結胚の妊娠率について
身長158cm、体重46kg。第2子を顕微授精で授かり、6年前の凍結胚が1つ残っています。先日、自然周期で移植しましたが、当日のプロゲステロン値が9.2ng/ml と低く、結果は化学流産でした。医師からは「10ng/ml は欲しかったが移植圏内」と言われましたが、数値が結果に影響したのではと不安です。また、残る胚の妊娠率や流産率は、凍結時の35 歳と現在の41 歳、どちらの年齢を基準に考えればよいでしょうか。今後の最適な治療法についても知りたいです。
【医師監修】久保みずきレディースクリニック石原 尚徳 先生
高知大学医学部卒業後、神戸大学医学部大学院修了。医学博士。兵庫県立成人病センター、兵庫県立こども病院の勤務を経て、2008 年より久保みずきレディースクリニック菅原記念診療所勤務。不妊治療から周産期・小児医療まで、地域に根ざした総合的なサポート体制が整う同クリニックで、不妊治療/婦人科、産科を担当する。

移植当日のプロゲステロン値が9.2ng/mlでした。妊娠率や流産に影響しますか?

石原先生●自然周期で9ng/ml前後という数値は、移植を諦めるほど低い数字ではありませんので安心してください。5ng/mlを下回る場合は中止を検討しますが、9ng/ ml であれば黄体補充をしっかり行うことで移植を行います。
より着床環境を整えるために、薬を増量して手厚くサポートするのも一つの手です。数値がすべてではありません。大切なのは今の状態をどう補うかですので、前向きにとらえてください。

6年前に凍結した胚が一つ残っています。今の年齢の影響はありますか?

石原先生●凍結胚の妊娠率や流産率に最も影響するのは、移植時ではなく「凍結時の年齢」です。今回の胚は35歳頃に採卵されたものですから、その当時の卵子の力をしっかり維持しているでしょう。
6年という月日も、適切な環境で保管されていれば大きな心配はいりません。41歳の今、新しく採卵するよりも、大切に保管してきた胚を移植するほうが、妊娠の可能性は十分に期待できます。

化学流産となった後、次はどのような治療や検査を提案されますか?

石原先生●一度、子宮鏡検査を受けて、子宮内の環境を確認してみてはいかがでしょうか。超音波では見えない微細な炎症を整えることで、成功率を高められる可能性があります。保険診療内で短時間で行える検査です。
また、次からはホルモン補充周期を試すのもよいでしょう。薬で数値を管理することで、当日まで不安にならずに過ごせるメリットがあります。こちらも保険診療で対応可能です。納得のいく方法を選びましょう。

最後に、同じ悩みをもつ読者へアドバイスをお願いします。

石原先生●結果や数値を、ご自身のせいだと思わないでくださいね。受精卵側の要因もありますし、私たちは受け入れ態勢を整えてあげることまでしかできないのです。
育児をしながらの治療は心身ともに大変なはず。無理をせず、時にはペースを落としても構いません。主治医としっかり相談しながら、一歩ずつ一緒に進んでいきましょう。応援しています。

>全記事、不妊治療専門医による医師監修

全記事、不妊治療専門医による医師監修

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