
▶︎卵管閉塞の場合、早めに体外受精ができますか?
28 歳でAMH は不明。1人目は自然妊娠で出産。2人目は子宮外妊娠になり、自然排出。その後、卵管造影検査で右の卵管閉塞が判明しました。まだ通院はしていませんが、今後はクリニックで卵胞チェックをしてもらってタイミング法にするか、体外受精にするか悩み中です。一般的にクリニックでは、タイミング法→人工授精→体外受精と段階を踏むようですが、私たちは早く2人目が欲しいので、右側の卵管閉塞を考慮して、すぐに体外受精に進みたいと考えています。

東邦大学医学部卒業、東邦大学医学部大学院修了。医学博士(東邦大学 平成22年)。米国ペンシルベニア大学生物学教室留学、東邦大学医学部産婦人科学教室講師などを経て福田ウイメンズクリニック院長に就任。日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医・指導医。日本生殖医学会認定生殖医療専門医。日本人類遺伝学会、日本遺伝カウンセリング学会 臨床遺伝専門医。
みかんさんのように右側の卵管が閉塞している場合、タイミング法と体外受精のどちらがいいでしょうか。
福田先生●これはケースバイケースですね。まず重要なのは、子宮外妊娠(現在では異所性妊娠という)がどちら側の卵管で起きたのかということです。卵管造影検査で右側の卵管閉塞が確認されているとのこと。もし左側で子宮外妊娠をされていた場合、右は詰まっていて、左も受精卵をうまく子宮まで運べないなど、卵管がきちんと機能しない可能性があります。そうなると、両側の卵管に問題があることになり、体外受精をすすめる可能性が高くなります。もし、子宮外妊娠をしたのが右側の卵管の場合、閉塞しているのも右、何らかのトラブルがあるのも右となり、左の卵管は正常の可能性が出てきます。両側の卵管が正常の時の妊娠率を100%とすると、片側が閉塞している場合は70%程度ですから、タイミング法からトライしていくのもありだと思います。
子宮外妊娠は再発しやすいですか?
福田先生●そのリスクはあります。みかんさんは右の卵管が閉塞しているので、受精卵は左の卵管しか通り道がありません。一度、卵管に着床しているということは、卵管の機能に何らかの問題があると考えられるため、子宮外妊娠を繰り返す可能性が高くなります。
卵管鏡下卵管形成術(FT)についてはどのようにお考えですか。
福田先生●FTは、卵管口(卵管の子宮側)付近が閉塞している場合は効果が期待できますが、卵管采(卵管の先端部分)付近が閉塞している場合は十分な効果が得られません。FTをしたことで妊娠する方もいますが、みかんさんは28歳と若いので、年齢的に体外受精の妊娠率が高いため、体外受精に進むほうが効率的かもしれません。
みかんさんに今後どのような治療を提案されますか。
福田先生●左側の卵管に問題がないと判断できれば、通常のタイミング法を試してみてもいいですが、早く妊娠したいという希望をおもちなので、体外受精に進むのもいいと思います。タイミング法を何度も繰り返すよりも効率的です。またご自身の現状を正確に把握しておくために、ご主人の精液検査やご自身のAMH値などを調べておきましょう。その検査結果をふまえて総合的に判断するのがいいと思います。