【Q&A】41歳、胚盤胞ができない。卵子提供しかない?~高橋敬一先生【医師監修】

はちこさん(42歳)

41歳の時2.39あったAMHが今年は1.49まで下がっていました。精子に問題はないのですが、胚盤胞にならない理由はやはり年齢でしょうか?
ヨーロッパだとスペインが不妊治療先進国なので、スペインでの卵子提供を勧められます。もう自分の卵子での見込みは無いのでしょうか?

食事や運動はかなり気をつけていますが、3回連続で胚盤胞にならないとかなりショックです。

高刺激で注射を300UIの時はE2が全然上がらず、育つ胚盤胞の数が元々少なく、今回200UIだと成熟卵は3つでしたが、卵胞は14個育っていた事を踏まえると刺激は強すぎない方が私には合ってるという事ですか?
日本の先生の見解をお聞かせ頂けると幸いです。

【医師監修】高橋ウイメンズクリニック 高橋 敬一 先生
金沢大学医学部卒業。国立病院医療センター(現・国立国際医療研究センター)、虎の門病院を経て米国ワシントン大学に留学。1996年虎の門病院に復帰した後、1999年千葉市に不妊治療専門『高橋ウイメンズクリニック』を開院。2014年ベストドクター認定(ベストドクターズ社)。2022年10月に開院から累計で妊娠2万例を達成する。

※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください

最近は胚盤胞が得られていないのですね。最も関与しているのは確かに年齢です。これは変更できないのですが、今後も胚盤胞が得られない、とは言えません。

年齢を考えるとAMH1.49はまだ卵子が取れる値だと思います。もう少し頑張っても良いと思いますよ。人間の体はいつも一定の反応、ではありません。注射が300単位と、200単位での反応の違いは、たまたまであった可能性もあります。使用量に大きな差はないと思いますよ。卵子、胚の質改善策としては、たんぱく質の摂取、運動による血流改善があります。誘発方法としては、アゴニスト法が良くないようなので、再度のアンタゴニスト法やPPOS法も試して良いと思います。高濃度のマルチビタミン、コエンザイムQ10、αリポ酸、Lカルニチン、などや、メラトニンなどのサプリメントは試していますでしょうか。

これらをおこなっても胚盤胞が得られないならば卵子提供はあり得ます。ただし卵子提供のシステムは国により異なるので、その国のシステムに沿って対応してください。

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