10分で作れる! 妊活レシピ【特集】

妊活中こそ「栄養」と「時短」どちらも叶える食生活を

「妊活中だから体にいい食事をしたいけど、忙しくて余裕がない」「レシピを考えるだけで疲れてしまう」——そんなリアルな声が、普段カウンセリングをしていてたくさん届いています。
体にいい食事をしなきゃ!という思いに縛られると、手間も時間もかかって難しく感じてしまいがち。でも、ちょっとした工夫をすることで、“妊活に嬉しい栄養素”をしっかり摂りながら、10分以内で作ることも可能です。
今回はそんな簡単レシピをご紹介。コンビニ食材を活用したアレンジや、火を使わない調理法、レンチンで完成する時短メニューまで、工夫とアイデア次第で、妊活ごはんはもっと気軽に楽しくなります。
忙しい日々のなかでも、できることから始めればOK。無理なく続けられて、しっかり“栄養になる”レシピ、たっぷりご紹介します!

佐藤 蒔 (ジネコスタッフ)
不妊専門クリニックで実際に栄養相談と不妊カウンセリングを担当。これまで1000 人以上の妊活相談を実施。日本不妊カウンセリング学会認定カウンセラー、内閣府認可職業技能振興会サプリメントマイスター、日本健康ダイエット協会1 級プロフェッショナルアドバイザー。

妊活中に積極的に摂りたい栄養素

抗酸化ビタミン(C・E)
活性酸素の除去を助け、卵子や精子の老化を防ぐとされます。C は野菜・果物に、E はナッツや植物油に豊富に含まれます。

たんぱく質
妊娠にかかわる免疫や卵子・子宮内膜の材料として重要。肉・魚・卵・大豆製品など、動植物性のたんぱく質をバランス良く摂取するのが理想です。

ビタミンD
着床や排卵の質、免疫機能にもかかわるとされる栄養素。魚介やきのこ類に含まれ、日光を浴びることで体内合成も可能です。

葉酸
妊娠初期の胎児の神経管閉鎖障害リスクを軽減するとされ、受精率や採卵数にも効果的といわれています。ほうれん草や枝豆などに多く含まれます。

調理のポイント

火を使わず手間なく完成!“温・冷”時短調理術
電子レンジや湯せん、冷凍・常温保存食材を活用すれば、火を使わずに調理が可能。加熱する間に別の準備も進められ、時間を効率よく使えます。さらに、洗い物が少なく後片付けもラク。ストレスなく続けられる「無理しない時短」が、妊活の継続にもつながります。

“ちょい足し”で妊活栄養をプラス!
忙しい時でも、既製品やお惣菜に栄養を補う"ちょい足し"が効果的。たとえばサラダにゆで卵、スープに豆腐やツナ、冷凍野菜や乾燥している食品をプラスするだけで、葉酸やたんぱく質など妊活に必要な栄養素を手軽に補えます。組み合わせの工夫で栄養バランスも整います。

スーパーのお惣菜とコンビニで調達!

一番リクエストが多かったのが実はこちら! 特に生理中など、そもそもキッチンに立つのすらしんどい時がありますよね。でも妊活のために体に良いものを摂っておきたい…コンビニご飯やスーパーのお惣菜を活用しても、妊活に大事な栄養を補給することはもちろんできます!
商品選びのポイントはPFC(タンパク質、脂質、糖質)バランス! ビタミン・ミネラルはどうしても不足しがちなので、サプリで補いつつ3大栄養素が摂れる食品の組み合わせがおすすめ。

レシピ1 レンチン惣菜で白身魚ステーキ

スーパーで売っているレンジ調理する用のお魚ステーキをレンジで3分加熱。その間にレタスをちぎっておく。レタスの上にお魚ステーキをのせて、オリーブオイルとパプリカパウダーをかける。

ポイント
お惣菜は塩分が高くなりがちなのでレタスでカリウム補充。カレーパウダーやパプリカパウダーは抗酸化成分が豊富で、卵質ケア の味方に

レシピ2 カット野菜×サラダチキンで和風ボウル

コンビニで買った千切りキャベツの上に割いてあるサラダチキンと温泉卵をのせ、しょうゆ+ごま油をひと回し。すりごまをたっぷり振りかける。

ポイント
野菜・たんぱく質・脂質が一皿で摂れるPFC バランス◎レシピ。温泉卵のビタミンB 群やチキンの鉄分で、疲労回復&ホルモンサポートにも!

夜に仕込んで放置するだけ! 朝には完成

妊活には睡眠も大事! 朝は1 分でも長く寝ていたいし、帰宅後に料理する元気なんて残ってない…。そんな時は"夜仕込み"が味方です! 寝ている間に味がしみたり、ふやけて食べやすくなったり、時間が美味しさに変わるレシピは意外とたくさんあります。冷蔵庫に「明日の自分のための一品」があるだけで、気持ちも体もラクになるはず。妊活中に意識したいビタミンやミネラル、たんぱく質もしっかり摂れるメニューをご紹介します!

レシピ1 オーバーナイトオートミール

オートミール30 ~ 60g に牛乳100 ~ 200ml、ヨーグルト100 ~ 200g をのせて、お好みの冷凍フルーツをトッピング。一晩よく寝かせたら、食べる直前にはちみつをかける。

ポイント
活動が始まる朝食にピッタリなたんぱく質と糖質がしっかり摂れるレシピ。フルーツはイチゴなどベリー系を積極的に合わせると、葉酸やビタミンC などが摂りやすくなります。プロテインがある方は、はちみつの代わりに使うとさらに栄養価◎。

レシピ2 冷凍ナスの煮びたし

冷凍ナス200g とお好みで刻み葱をボウルに入れる。だし、しょうゆを大さじ2、ごま油を回し入れ、鰹節も一緒になじむように混ぜる。冷蔵庫で一晩寝かせて、食べる直前に刻んだねぎをかける。

ポイント
冷凍ナスは火を使わず、味しみ抜群。ごま油の脂質でビタミンの吸収率もアップ! さらにビタミンE や鉄が摂れる鰹節を加えて。

お手軽麺を使って栄養もお腹も大満足の一品に

時間がないからトーストにジャムを塗ってとりあえず食べる!という人、多いのでは? でもそれだとたんぱく質やビタミンが全然足りてないかも。そんな時におすすめなのが、"お手軽麺"を使った一品。焼きそば麺やフォーは火の通りが早く、具材をのせるだけで栄養も満足感も一気にアップ!
「 麺は小麦粉だからやめたほうがいいと思ってました」という声も寄せられましたが、気にしなくてOK! こうやって作ればむしろ妊活の味方になってくれます。

レシピ1 菜花と大豆の塩焼きそば

細かく刻んだ菜花とにんにく、蒸し大豆を中火で2分ほど加熱したら、焼きそば麺とお水を入れて火にかける。お好みの量のお塩を振って味付けを。

ポイント
菜花をはじめ、葉物野菜には葉酸が多く含まれています。市販の蒸し大豆を使うことでしっかりとたんぱく質を摂りながら、調理時間を短縮。迷ったらこれ!と太鼓判を押したいほどビタミン・ミネラルが摂れる組み合わせ。

レシピ2 大豆ミートで3分フォーヌードル

フィレタイプやブロックタイプの大豆ミート30 ~ 40g の上にフォーをのせる。鶏がらスープの素大さじ1、レモン果汁と胡椒をお好みの量混ぜ、麺が浸るまで沸騰したお湯を注ぐ。5 ~ 6 分待って、大豆ミートと麺がもどったら刻んだパクチーを散らす。

ポイント
大豆ミートと一緒に麺をもどす方法は、実はインスタントラーメンにも応用できます。ついつい不足してしまいがちなたんぱく質をしっかりと補うことができます。食物繊維も◎。

レンジで作る、栄養補給にあともう1品

簡単ごはんの日でも、あともう1品あったほうが栄養バランスが良かったり、彩りからも満足感に繋がったりします。そんな時は包丁いらず、フライパンいらず。電子レンジですぐ作れるちょっとした副菜が活躍してくれます。
忙しい時でも手軽に用意できて、作り置きやお弁当にも活用できます。ついつい不足しがちなビタミン・ミネラル・たんぱく質をしっかり補っておくと妊活にも◎。

レシピ1 まるごと1本にんじんラぺ&アスパラの和風ツナ和え

にんじん1本をピーラーで薄くする。オリーブオイル・お酢各大さじ1、塩を好みの量振りかける。一口サイズに切ったアスパラと、別の容器でレンジで3分加熱。 にんじんのラぺには仕上げに黒コショウを。アスパラには醤油大さじ2、水切りしたツナ缶を混ぜて。

ポイント
抗酸化作用があるβ – カロテンが豊富なにんじん。オリーブオイルと一緒に摂ることで、吸収率が上がります。体内の余分なナトリウムを排出し、高血圧予防・むくみの改善にも◎。

レシピ2 ささみスティック 白ワイン蒸し

ささみ4本を耐熱容器に入れ、白ワイン大さじ3を加え、電子レンジで3分加熱。裏返して2分加熱。カレーパウダーやパプリカパウダーをかける。

ポイント
1本ずつラップにくるんでおくと、忙しい朝やちょっと小腹が空いた時の栄養補給に◎。カレーパウダーやパプリカパウダーには抗酸化成分やビタミンC、E などが豊富で、卵質ケアの味方に!

スイーツも妊活の味方に! 簡単デザート

「 妊活中に甘いものはいけないってわかっているけど、ついついお菓子を食べてしまうんです…」「お菓子食べすぎてしまったから妊娠できませんか?」という不安の相談をよく受けます。でも、スイーツすらもうまく使えば、妊活に効果的な栄養を補給して、むしろ妊娠しやすい体づくりの後押しになります!
ポイントは、甘味料を天然で、エネルギー代謝に繋がらないものを使用すること! つまりお砂糖を控える工夫を。もう一つのポイントは、たんぱく質をしっかり摂れるようにすること。
残暑のなかでも取り入れやすい、簡単デザートの作り方をご紹介します。

レシピ1 豆乳の和風杏仁豆腐

水100ml に寒天6g、天然甘味料10 ~ 20g ほどを加えたら加熱してよく溶かす。豆乳を400 ~ 500ml 加え、弱火で2 分ほどかき混ぜる。冷蔵庫でよく冷やし、カットしたら市販の黒豆の煮物とクコの実をのせる。

ポイント
豆乳と黒豆の煮物を使うことで、たんぱく質が10~ 15g 前後摂れるのが嬉しい。甘味料はエリスリトールやステビアなど血糖値を上げにくい自然由来のものがおすすめ。

レシピ2

フルーツプロテインゼリー

300~400ml 分になるようお好みの粉末プロテインを溶いておく。水100ml に寒天6g を加え加熱してよく溶かしたら、プロテインを加え弱火で3 分ほどかき混ぜる。

ポイント
加熱する時に、火が強すぎるとプロテインが変性してもろもろしてしまうので注意。ストロベリーなど葉酸やビタミンCなどが豊富なフルーツと相性抜群!

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